Bittrexがニューヨーク州のBitLicenseの取得に失敗|決定に異論を唱える
アメリカシアトルに拠点を置く仮想通貨取引所「Bittrex」は、ニューヨークでの事業進出のためBitLicense(ビットライセンス)の取得申請をしていたが、ニューヨーク金融サービス局(NYDFS)により否決された。
BitLicenseとは、アメリカ合衆国ニューヨーク州で仮想通貨事業を行うために必要なライセンスのことである。ニューヨークは金融都市でもあるため、審査は極めて厳しいとされている。
BitLicenseの取得第一号は決済サービスを行う「Circle」で、その後はRipple社やCoinbase、国内取引所bitflyerなどが取得しており、今月9日にはBitstampが新たに所得に成功した。
今回BitLicenseの取得に失敗したBitttexは、2013年に設立された老舗の仮想通貨取引所で、取扱通貨が多くアメリカを中心に安定した人気を誇っている。
ライセンスの取得失敗により、ニューヨーク在住者のユーザーに対し、取引手数料を0%に引き下げ、資金をプラットフォームから移動させることを余儀なくされた。
BitLicense取得拒否の理由とは
NYDFSの公式文書によると、Bittrexは審査項目において法的および規制要件を遵守することが出来なかったという。
Bittrexが遵守出来ていなかった項目は、AML(マネーロンダリング防止法)の欠如、ならびに仮想通貨のリストおよび製品の実装に関連したデューデリジェンスおよび管理の欠如だ。
BittrexのBSA/AML/OFACコンプライアンス・プログラムの欠如の深刻さは、包括的なトレーニングプログラムの欠如を示しています。
コンプライアンスチーム内の採用担当者が、必要なBSA/AML/OFACの知識を持っていないため、トレーニングプログラムに関する懸念はさらに複雑化しています。
この決定に対しBittrexは声明で以下のように述べている。
Bittrexは、本日のNYDFSの決定に意義を申し立てます。
まず何よりも、我々のアンチマネーロンダリング(AML)とコンプライアンスの慣行に関するNYDFSの主張には断固として反対します。
企業の社会的責任は私たちのDNAであり、規制およびコンプライアンスのガイドラインの取り組みはどこにも負けません。
世間からのBittrexの評判は悪くはなく、この決定には驚かされるが、今後再申請が行われるのかに注目したい。