SEC、未登録で資金調達したプロジェクトに対して「罰金なし」

SEC、未登録で資金調達したプロジェクトに対して「罰金なし」

米国の仮想通貨の規制や仮想通貨のICO(イニシャルコインオファリング)の監査を行う米証券取引委員会(SEC)が重要な決定を下した。

米証券取引委員会(SEC)は20日、仮想通貨関連企業Gladius Networkが行なったICOプロジェクトが、SECに承認を得ず、セキュリティトークンの有価証券を発行したことに罰金を科さないことを発表した。

同社はセキュリティトークンの資金調達において、仮想通貨イーサリアム(ETH)を使用して資金調達を実施。「約1270万ドル」の資金を調達したという。

SECのGladius Networkに対する発表

Gladius Networkは2017年末に資金調達を行なったを実施下が、その時点ではSECへ対して申請を行なっていなかった。しかし2018年夏頃、同社はSECに対して自己申告し、迅速な是正措置を取ることに関心を示した上で、調査に協力したことによって、罰金を科さないことが決定されたようだ。

この発表に関してSECは、次のように罰金に科さなかった経緯を説明している。

「Nevada LlcのGladiusは2018年夏にSECに自己申告し、調査に協力。投資家への補償(返還)に同意した。しかし、証券であるデジタルトークンを発行する際には会社が証券法を遵守しなければならないことは明らかである。」

投資家への補償(返還)に関しては「1934年証券取引法」に基づき行われるとのことだ。

SECに対する批判

しかしこれに対して、Vaneckのデジタル資産のディレクターであるGabor Gurbacsとその子会社であるMVISは、次のように発言している。

「これは実際にはひどい例です。その男は未登録のオファリングをしました。自己申告しました。罰金はありません。奇跡的にそれを片付けた。その理由は誰にもわかりません。」

また2018年11月29日、ICOの資金調達を催促するために受け取った支払いの開示を行わなかったとしてプロボクサーであるフロイド・メイウェザー氏と、音楽プロデューサーであるKhaled Khaled(DJ Khaled)氏に対してSECは起訴を行なったことを発表した

さらには11月8日、分散型取引所イーサデルタ(EtherDelta)の創業者であるZachary Coburn(ザッケリー・コバーン)氏に対して、未登録で証券取引所を運営したとして総額約38万ドルの罰金を科している

今後SECが未登録の証券や取引所に対してどのような対応をしていくのか注目が集まりそうである。

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