イラン、新たな政府公認の仮想通貨を発表か
イランが、電子銀行取引や決済システムにおける政府公認の仮想通貨を発表する可能性があることが1月27日の地元メディアAl Jazeera によって報道された。
2018年11月から米国によって経済制裁を受けているイランは、金融産業におけるブロックチェーン技術を規制を回避するために採用する計画があることが噂されていた。中央銀行発行のデジタル通貨は既存の法定通貨であるリアールと連動することが考えられ、一部のイランの銀行がアクセスできないSWIFTの代わりになることが検討されているという。
報道によればこの計画が大規模に実行されるかどうか定かではないが、決済手段のようによりユーザーがデジタル通貨を使いやすいように配慮されるということだ。
イラン企業Radfaのブロックチェーン開発者であるYashar Rashedi氏 は今回の仮想通貨について次のように主張している。
「政府はデジタル通貨によってビットコインのように中央集権システムを置き換えることを考えてはいないが、作ることは悪影響にはならないとしている」
さらにこれらに付け加えて、「もしデジタル通貨が一般ユーザーの間で普及しなかったとしても、それらの通貨は既存の中央集権化された銀行サービスを使っていたスタートアップ企業や開発者たちにとって新たな選択肢を与えることになる」と発言した。
米国からの制裁によって、イランは中央集権的な機能を持つ法定通貨からの脱却を目指している。
政府公認仮想通貨プロジェクトはすでに存在する
ロシアのプロジェクトである仮想通貨ルーブルは、今年はじめに実用化にはまだ時間がかかると発表された。ベネズエラの仮想通貨Petroはすでに実用化されているが、多くの不正行為に直面している。
イラン、ロシア、アルメニアの間で調印されたブロックチェーンに関する合意によれば、イランはすでにSWIFTに置き換わるブロックチェーン技術を開発している状態だという。ロシアの仮想通貨・ブロックチェーン委員会会長であるYuri Pripachkin氏は、「私たちが得た情報によれば、SWIFTに変わるブロックチェーン技術の開発はすでにイランで行われている」と述べた。
12月には、米国議員がリアールに関連したデジタル通貨は制裁すると警告している。