州の賭博法による取り締まりに異議、連邦規制の優先を主張
CFTC(米商品先物取引委員会)は2026年10月27日(火曜日)、米国ユタ州による予測市場への州法適用を阻止するため、同州を提訴したと発表した。
連邦政府が規制するイベント契約に州の賭博法を適用できるかが争点となり、規制権限を巡る対立が激化している。CFTCは10月26日、ユタ州連邦地方裁判所に訴状を提出し、ユタ州とデレク・ブラウン(Derek Brown)州司法長官を提訴した。ユタ州がCFTCに登録された取引所に対して州法を適用することは、商品取引法に基づく排他的な規制権限を侵害すると主張している。
これに先立つ10月20日、ユタ州は予測市場プラットフォームのKalshi(カルシ)とSusquehanna(サスケハナ)の関連企業を相手取り、違法賭博を助長したとして訴訟を起こした。同州はスポーツ、選挙、政治などの結果に関連するイベント契約を違法賭博と位置付け、3,060万~6,120万ドル(約48億円~96.55億円)と推定され、違法とされる手数料の回収、不正に得たとされる利益の返還や取引制限を求めている。
一方、CFTCは対象のイベント契約が商品取引法上の“スワップ”に該当し、取引を提供するDCM(指定契約市場)は同委員会の規制を受けると主張。州の賭博法、選挙賭博禁止法、公衆妨害法の適用を無効とする宣言に加え、規制対象企業とその関連会社、提携企業に対する州当局の調査や執行を禁じる暫定的・恒久的な差止命令を求めている。
CFTCのマイケル・セリグ(Michael Selig)委員長は、州による取り締まりが連邦登録取引所の機能を制限するとして、同委員会の規制権限を擁護する姿勢を示した。
連邦と州の対立が拡大、最高裁の判断にも注目
今回のユタ州への提訴により、CFTCが同様の規制権限を巡って訴訟を起こした州は10州となった。これまでにアリゾナ州、イリノイ州、ウィスコンシン州、コネチカット州、ケンタッキー州、ニューメキシコ州、ニューヨーク州、ミネソタ州、ロードアイランド州が対象となっている。
CFTCはさらに、4つの連邦控訴裁判所と1つの州最高裁判所に法的意見書を提出し、連邦デリバティブ法が州による一部のイベント契約の規制を禁じるとの立場を示している。
一方、ユタ州では8月4日、連邦地方裁判所がKalshiの訴訟で州側に有利な判決を下し、商品取引法は州の賭博禁止法の執行を妨げないと判断した。9月8日には第10巡回控訴裁判所もカルシによる緊急差止命令の申し立てを却下している。
州によって異なる規制が適用されれば、予測市場の運営企業は各州の賭博法への対応を迫られる可能性がある。9月にはニュージャージー州がカルシとの訴訟について連邦最高裁判所に判断を求めたが、現時点で審理を行うかは決まっていない。
予測市場を連邦規制下のデリバティブ取引とみなすか、州の賭博規制の対象とするかを巡り、法廷での争いが続いている。
























