韓国政府が課税開始時期の再延期を協議
韓国大統領府は、2027年1月に予定されている仮想通貨の利益に対する22%の課税について、4度目の延期を検討している。
米国が国際的な取引データ共有に参加する2029年への延期案が、議員や業界団体から支持を集めている。韓国の仮想通貨課税制度は、2020年の所得税法改正に端を発する。仮想通貨の譲渡または貸付による年間所得のうち、250万ウォン(約95,000円)の控除額を超える部分に対し、国税20%と地方税2%を合わせた22%の税率を適用するものだ。当初は2022年に開始する予定だったが、税制や投資家保護体制が整っていないとの当局の判断から、2023年、2025年、2027年へと3度延期された。現在の施行予定日は2027年1月1日で、今回の延期が実現すれば4度目となる。
大統領府は、規制枠組みの不備や国内取引と海外取引を同じように扱うことの問題点を理由に、関係省庁と施行延期について協議している。2026年10月16日(金曜日)には、与党・共に民主党のパク・ミンギュ(Park Min-gyu)議員ら13人が、課税開始を2029年1月1日へ延期する法案を提出した。
一方、国民の力党の宋恩錫議員は、仮想通貨税に関する条項を法律から削除する別の法案を提出。また、課税の廃止と2年間の延期をそれぞれ求める2件の請願が、いずれも立法府による再検討を義務付ける5万人の署名を集めた。韓国デジタル資産事業協会も2029年への延期を支持し、課税前に株式市場と同等の投資家保護を盛り込んだデジタル資産法の制定を求めている。
米国のCARF参加は2029年、国内外の課税公平性が焦点に
延期を検討する主な理由が、OECD(経済協力開発機構)のCARF(暗号資産報告枠組み)に基づく国際的な取引データ交換の開始時期だ。この枠組みは、参加国・地域の税務当局が仮想通貨の取引記録を相互に交換するための基準だ。
韓国は2027年からデータ交換を開始する46カ国の一つで、2028年にはさらに29カ国が加わる予定だ。一方、世界の仮想通貨市場のほぼ半分を占めるとされる米国は、2029年まで参加しない見込みとなっている。
大統領府関係者は、米国の取引データがないことが最大の障害だと説明した。データを入手できなければ、国税庁は海外取引を一つ一つ追跡する必要があり、国内取引所で取引する韓国のトレーダーは、海外のプラットフォームや自己管理口座で取引するトレーダーよりも大きな負担を強いられることになる。
2029年への延期案は、韓国の課税開始時期を米国のCARF参加予定時期と一致させるものだ。
一方、2024年7月には仮想資産利用者保護法が施行されたものの、ライセンス枠組みであるデジタル資産基本法はまだ可決されていない。議員らは、市場を定義する法律が存在する前に課税することにも疑問を呈している。
政府は業界や国会の意見を慎重に検討して方針を固める構えで、11月下旬から12月上旬にかけて国会で税制改正案が審議される見込みだ。延期は正式に決定しておらず、現時点では2027年1月1日の施行予定が維持されている。
























