リップル、AIとRLUSDを活用した企業向け24時間体制の財務サービスを発表

企業財務を効率化するAI自動化ツールGSmartの統合

ブロックチェーン企業のリップル(Ripple)社は、2026年10月26日(月曜日)に開催された年次カンファレンスSwell 2026(スウェル2026)にて、企業向け財務管理プラットフォームRipple Treasury(リップル・トレジャリー)の最新機能を正式に発表した。

今回のアップグレードでは、独自AI(人工知能)GSmartを活用した自動化ツールと、ステーブルコインであるリップルUSD(Ripple USD/RLUSD)などを活用した24時間年中無休の収益化機能が統合されており、従来型の銀行営業時間の制約を受けない次世代の財務管理基盤を提供する。

新しく拡張されたRipple Treasuryの核となるのは、資金予測、照合、流動性管理、決済処理といった日常の財務ワークフローを一元化するオーケストレーションシステムだ。ここに同社独自の財務特化型AI技術GSmart AIが組み合わされることで、各プロセス間のスムーズな連携とデータ解析が実現する。

財務チームはポリシーベースの管理ルールを設定でき、AIによる提案の監査や金銭取引の最終承認権限を自社で保持したまま、手作業による業務負担を大幅に削減できる。複数の金融サービスプロバイダーを個別に運用する複雑さが解消されるため、急変する資金ニーズに対しても迅速かつ柔軟な対応が可能だ。

グローバル大企業が導入する新時代の資金管理インフラ

このプラットフォームは、単なるデジタル資産管理ツールにとどまらず、従来の法定通貨による財務機能とブロックチェーンをはじめとする最新の決済インフラを高度に接続する。

現在Ripple Treasuryは、異なるタイムゾーンや市場に跨がってグローバルにビジネスを展開する多くの企業に導入されている。主な導入実績は以下の通りだ。

・アメリカン航空(航空事業)
・サブウェイ(飲食チェーン)
・クリスチャン・ルブタン(ラグジュアリーファッション)
・アデコ(人材サービス)
・Trax(ロジスティクス・サプライチェーン)
・キングフィッシャー(小売・流通)

多国籍企業の財務部門は、24時間365日いつでもリアルタイムで資金ポジションを監視・制御できるようになり、国境を越えたスムーズな資金移動を実現している。

RLUSDと24/7 Returnsによる遊休資金の最大活用

新たな機能24/7 Returns(24時間年中無休の収益獲得)は、企業の余剰資金(キャッシュ)の運用効率を劇的に向上させる。プログラムの要件を満たす適格な法人顧客は、リップルウォレット内に米ドル連動型ステーブルコインであるRLUSDなどの対象資産を保有することで、毎日収益を得られるようになる。

夜間や週末、祝日といった従来の銀行機関が停止する時間帯においても、企業は自らデジタル資産の高度な取引を直接操作することなく、安全かつプログラムに従って運転資金を運用に回せる。

AFP(米国財務専門家協会)が実施した「2026 AFP流動性調査」によると、調査対象となった企業の46%が米ドルの現金保有量を増加させており、さらに財務担当者の86%が投資方針に合致したMMF(リアルタイム・マネー・マーケット・ファンド)を望んでいることが示されている。リップルの24/7 Returnsは、こうしたリアルタイムでの資金運用ニーズに的確に応えるソリューションだ。

金融エコシステムの拡大と今後の展望

リップルは財務プラットフォームの拡充と並行して、決済エコシステム全体の強化を進めている。直近では、Cross River Bank(クロス・リバー・バンク)との提携によりRLUSDを伝統的な銀行インフラへ組み込む計画を進めているほか、Arf(アーフ)社とのパートナーシップを通じてXRP Ledger(XRPL)上の決済流動性を拡大している。

リップルのトレジャリー部門シニア・バイス・プレジデントであるレナート・ヴァー・エッケ(Renaat Ver Eecke)氏は、進化する決済環境において「常に稼働している金融システム」への需要が高まっていると指摘。今回のアップデートは、企業が運用のコントロール権をしっかりと維持しながら、高度な財務インテリジェンスと即時決済の利便性を享受できる革新的な一歩となる。

 

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