ハーバード大学とブラウン大学、ビットコインETF保有量が大幅に増加
米国のハーバード大学(Harvard University)と、同じく米国のブラウン大学(Brown University)は、ビットコインETFの保有を増やしており、機関投資家の需要増加を示唆している。
SECへの提出書類によると、米国で最も権威のある教育機関として知られるハーバード大学ブラウン大学は、ETF(上場投資信託)を通じてビットコインへの投資を大幅に増加させている。第2四半期にブラックロック(BlackRock)のIBIT(iシェアーズ・ビットコイン・トラスト)経由でビットコイン(Bitcoin/BTC)を購入している。
両校を筆頭に、米国のアイビーリーグの大学で急速に普及が進んでおり、ハーバード大学のIBIT保有額は、大手テクノロジー企業に匹敵。具体的には、NVIDIA(約153.7億円)、Meta(約177.4億円)、Amazon(約346億円)、Microsoft(約458億円)といった主要テクノロジー株への同大学の投資額に匹敵し、場合によっては上回っている。
各大学の保有量内訳
SEC(米国証券取引委員会)への提出書類によると、各大学の内訳として、ハーバード大学はビットコインETFに1億1,600万ドル(約171.5億円)を配分し、190万6,000株のIBITを保有。
COLLEGE: Harvard and Brown have bought $IBIT. Harvard is pretty sizable too, the 29th biggest holder out 1,300 holders. IMO Endowments are the hardest institution to hook, they rarely bite on ETFs.. h/t @TheBlock__ pic.twitter.com/M0LgfdRvnj
— Eric Balchunas (@EricBalchunas) August 8, 2025
大学:ハーバード大学とブラウン大学がIBITを購入しました。ハーバード大学もかなり規模が大きく、1,300人の保有者のうち29番目に大きい保有者です。私の意見では、基金は最も投資対象になりにくい機関で、ETFにはあまり興味を示しません
その結果、ハーバード大学はハーバード・マネジメント・カンパニーを通じて、1,300社の投資家のうち29番目に大きなIBIT株保有者となった。
一方のブラウン大学は、ビットコインETF(上場投資信託)の保有株数を倍増させ、21万2,500株(19億円相当)に。注目点は、ブラウン大学が2025年3月31日に報告した10万5,000株からIBIT株を増やしたことで、ブルームバーグのEFTアナリスト、エリック・バルチュナス(Eric Balchunas)氏によると、アイビーリーグの大学からの寄付金がIBITの成長に大きく貢献しているという。
バルチュナス氏は、ETFとしては規模が大きいものの、ハーバード大学のポートフォリオ全体と比較すると保有株数は依然として「微々たるものだ」とコメント。また、アメリカの大学基金は一般的にETFに対して慎重な姿勢を維持している事から、ハーバード大学の動きは仮想通貨への、より現実的なアプローチを反映していると述べている。
ブラックロックのIBIT、スポットビットコインETFの成長をけん引
ブラックロックのIBITは、運用純資産が860億ドル(約12.7兆円)を超えており、IBITの累計キャッシュフローは約574億ドル(約8.5兆円)に達し、年間成長率でゴールドETFを上回っている。
より広範なスポットビットコインETFも、フィデリティ(Fidelity)のFBTCとアークのARKBを筆頭に、大幅なキャッシュフローを記録した。