BitwiseがLighter ETPをローンチ
暗号資産運用大手のBitwise(ビットワイズ)は、欧州市場においてDEX=分散型取引所Lighter(ライター)のネイティブトークンであるLITに連動する上場取引型金融商品(ETP)の提供を開始した。
この動きは、急速に成長するオンチェーン・デリバティブ分野で存在感を高めるHyperliquid(ハイパーリキッド)への対抗軸を明確にするものであり、同社の製品ラインアップをさらに強力に押し広げるものとなっているのが特徴だ。
ドイツ証券取引所に上場したBLITの概要と仕組み
新たに投入されたBitwise Lighter Staking ETPは、ティッカーシンボル「BLIT」としてドイツ証券取引所のXetra(クセトラ)市場での取引がスタートした。
この商品は、最高水準のセキュリティを誇るコールドストレージで安全に保管された実物のLITトークンによって100%裏付けられている。
参照レート:「Kaiko Lighter Reference Rate」に連動
経費率:年率0.85%
投資の利便性:
投資家は複雑な暗号資産ウォレットの管理や秘密鍵の保管を行う必要がなく、通常の証券口座から手軽にLITへのエクスポージャーを獲得可能
なお、商品名に“Staking”と冠されているものの、ローンチ初期の段階ではステーキング報酬は発生しない仕様となっている。これについてBitwiseは、効率的な運用を維持できるだけの十分な資産規模(AUM)が集まった段階で、ステーキング機能の有効化を予定していると説明。それまでの期間、BLITは純粋にLITトークンの価格変動にのみ連動する設計だ。
3月の安値から580%超を記録するLITの圧倒的な勢い
今回のETPローンチを後押ししている最大の原動力は、LITトークンがみせている異次元の価格パフォーマンスだ。
9月23日(水曜日)の市場において、LITは5.30ドル(約840円)前後で堅調に推移。この日はビットコイン(Bitcoin/BTC)、イーサリアム(Ethereum/ETH)、ソラナ(Solana/SOL)、XRPといった時価総額上位の主要銘柄が下落基調にあるなか、LITは5%近い上昇を記録し、その強さを際立たせている。
注目しておきたいのは、3月下旬に記録した約0.78ドルの安値圏から、わずか数カ月の間に580%以上もの急反発を成し遂げている点だ。この歴史的な高騰トレンドが欧州の機関投資家および個人投資家の関心を惹きつけ、今回のタイムリーなETP上場につながっている。
ただし、急激な値上がりを見せている一方で、今回のETP自体には下落時の価格保護機能などは備わっていないため、投資の際はボラティリティに対する注意が必要だ。
Hyperliquidを猛追するLighterの優位性とプラットフォーム戦略
今回の新しいETPの裏付けとなっているLighterは、無期限先物取引に特化した最先端のDEXである。ゼロ知識証明(ZKP)技術を活用して高い透明性とセキュリティを両立させており、ユーザーは自身の資産を自己管理しながら取引できる。
Lighterの大きな特徴は、暗号資産のデリバティブ取引だけでなく、アップル(Apple)、アマゾン(Amazon)、テスラ(Tesla)といった伝統的な主要企業の株式に連動する契約商品も提供している点にある。これにより、通常の株式市場が閉まっている時間帯であっても、トレーダーは株価変動を狙った取引が可能となる。
また、個人投資家向けに取引手数料無料という強力なインセンティブを打ち出しているのも見逃せないだろう。プロのマーケットメーカーからの収益や清算手数料などを収益源とするこのビジネスモデルは、競合であるHyperliquidに対抗するための大きな武器となっている。実際、CoinGecko(コインゲッコー)のデータによると、Lighterの過去24時間の取引高は18億ドル(約2,855.8億円)近くに急増しており、市場での存在感を急激に高めている。
続く製品戦略の転換:ドージコインETFの清算と今後の展望
Bitwiseは今回のLighter関連ETPの投入により、4月に欧州でローンチしたHyperliquid Staking ETP(HYPE連動)に続き、主要なオンチェーン・デリバティブ関連資産を取り扱う戦略を一層鮮明にしている。
一方で、米国市場においては商品ラインアップの最適化を進めており、現物ドージコインETF「BWOW」の運用を終了し、清算手続きに入ることを発表している。株主は最終取引日である10月14日まで売却が可能となっており、10月22日には保有者への現金分配が自動的に行われる予定です。投資家による複雑な手続きは一切不要とされている。
ドージコイン(Dogecoin/DOGE)関連ファンドからの撤退と、ライター(Lighter/LIT)への大規模な投資機会の提供という一連の動きは、Bitwiseが現在の市場ニーズや成長セクター(オンチェーンデリバティブ)へリソースを集中させている明確な証左といえる。ステーキングの本格稼働が控える中、BLITの今後の値動きと欧州市場での資金流入に引き続き大きな注目が集まっている。
























