マイニング大手カナン、従業員に約1240万ドル相当の株式を発行
暗号資産のマイニング機器(ASIC)を製造するCanaan(カナン)社は、同社の従業員に約1,240万ドル相当の株式発行を米国証券取引委員会(SEC)に申請した。5月27日にSECに提出したS-8ファームによると、Cannanは1,240万ドル近くのクラスA普通株式を発行したいと考えており、募集価格は1株あたり0.24ドルを上限としている。
2019年11月、カナン社がIPOで1万株を1株9ドルで売却し9,000万ドルを調達したことを報告していたが、Google FinanceのデータによるとIPO以来76%の価値を失っており、現在は2.16ドルの価値まで下がっているという。カナン社は売り上げを改善するためASICベースの機器価格を50%引き下げたが、新型コロナウイルスの流行が需要低迷を引き起こし、損失を防ぐことはできなかったようだ。
またカナン社の収益はコンピューティングパワーに依存するが、そうコンピューティングパワーが19%増加したことにより、第一四半期の売り上げは前年の660万ドルから940万ドルまで上昇している。
Canaanに向けられる疑惑の目
Canaanは世界最大のマイニング機器製造会社ではないが、唯一株式公開している企業で、その売上高を販売したマイニング機器の集合的な処理能力の合計で測定している。しかし、同社がIPOへの関心を高めるための「虚偽または誤解を招くような記述」を行ったとして、現在集団訴訟に直面している。
訴訟によると、カナン社の幹部はGrandshores Weicheng Technologyに対し、マイニング機器1億5,000万ドルを売却する契約を確保していたと主張したいたが、Grandshoresはカナン社の株式約10%を保有してたことが明らかとなった。カナン社の収益が1億7700万ドル相当であったことを考えると、ほぼ全てをの機器を関連企業が購入することになる。
カナン社は収益の低迷だけでなく、投資家からの訴訟、半減期や観光問題など多方面からの問題を抱えているが、目の前の課題をどう解決していくのか、投資家は注目している。