中国銀行ら、ブロックチェーン活用の貿易金融プラットフォームを使用

中国銀行ら、ブロックチェーン活用の貿易金融プラットフォームを使用

中国のニュースメディア重慶日報によると、重慶に拠点を置く20近くの銀行が、ブロックチェーン技術を活用した貿易金融プラットフォームを使用していると報告した。同サービスを利用した貿易に対する外国為替の支払いは、3月9日の時点で5,600万ドル以上が処理されているとのこと。また、11日には460万ドルが貿易資金として融資が完了している。

同プラットフォームは、2019年の初頭に国家外貨管理局が立ち上げ、1年以上にわたり、「売掛け金貿易金融検証」、「サービス貿易外部支払税申告情報検証」、「企業越境信用情報承認検証」などが正常に利用されている。重慶の外国為替管理部関係者の話によると、プラットフォームを利用する最大のりメリットは、輸出債権や税務書類、信用情報などの検証に必要なプロセスを簡略化し、データ共有を通じて効率を改善することだという。

マスクの輸入にも同プラットフォームが活用

重慶の商社は、コロナウイルスによるマスクの輸入にもプラットフォームを活用したという。マスクを輸入する際に香港に14万ドルの送金を早急に支払う必要がありました。重慶に拠点を置く銀行のカリフォルニア支店では、プラットフォームを通して外国為替取引の支払いをリモートで完了したようだ。

迅速な融資業務にも対応

また、貿易金融業務にも迅速に対応し、オンラインで処理できる。重慶のテクノロジー会社は、流行状況の影響で資金を回収する事が困難な状態だったが、重慶の取引銀行に貿易融資を依頼したところ、プラットフォームを通して取引の真正性を検証し、迅速に1億5,300万ドルの融資を受け取れたとのこと。

日本でも大企業が徐々にブロックチェーン技術を取り入れたプラットフォーム構築に乗り出しているが、中国は何歩も先に進んでいるような印象を受ける。中国銀行は、この先3年間ブロックチェーン貿易金融プラットフォームを開発するために中央銀行から470万ドルの資金を確保している。