SEC、最大7500万ドルの資金調達免除や証券非該当化を含む新たな暗号資産規制案を提示

SECが新規制案「Regulation Crypto Assets」を提示~概要と狙い~

SEC(米国証券取引委員会)は、暗号資産プロジェクトが連邦証券法の下で円滑に資金調達を行えるよう、新たな規制枠組み「Regulation Crypto Assets(暗号資産規制)」を提案した。

日本語訳:
今回の新たな提案により、SECは暗号資産に関する連邦証券規制の近代化に向けた、これまでで最も歴史的な一歩を踏み出します。世界の暗号資産の中心地として、米国は主導権を握らなければならず、また必ず主導権を握ります。暗号資産規制は、まさにそれを実現するものです。

この提案は、過度な登録負担を軽減して米国市場におけるイノベーションを促進し、事業者が国外へ流出するのを防ぐとともに、投資家保護を両立させることを目的としている。 SECのポール・アトキンス(Paul Atkins)委員長は、本枠組みについて、市場の明確性を高め現代の市場環境に適応するための極めて重要な施策であると説明している。

資金調達における2つの登録免除規定

提案された枠組みでは、従来の厳格な証券登録手続きに代わる2種類の免除措置が設けられている。

初期段階向け免除(スタートアップ向け)
条件を満たす発行体に対し、4年間で最大500万ドル(約7.9億円)の資金調達を認める規定(利用は1回限定)。
成長段階向け免除
12カ月(1年間)ごとに最大7,500万ドル(約118.8億円)までの資金調達を可能とする規定。

いずれの制度においても、投資家に対する説明責任:原則に基づく情報開示が義務付けられる。さらに最大7,500万ドルの枠を利用する企業には、財務諸表の開示や定期的なレポート提出といった継続的な報告義務も課される。

トークンが「証券」から外れるセーフハーバー措置

今提案の最大ポイントは、条件を満たした暗号資産が将来的に“投資契約=証券”の扱いから除外されるセーフハーバー(免責・安全港措置)規定が含まれている点だ。

発行体が当初約束していた主要な経営・運営上の取り組みを完了するか、あるいはそれらを恒久的に終了・断念した場合、依存関係が解消されたとみなされる。これにより、販売当初は証券取引として扱われていたトークンであっても、一定の条件達成により「投資契約」の定義から完全に切り離される道筋が示された。

州法優先と法的枠組みの整備状況

連邦レベルでの免除措置に加え、今回の提案では州レベルの個別登録や資格要件を無効化(優先適用)することも盛り込まれた。

これにより、一次募集だけでなく特定の流通市場(セカンダリーマーケット)での取引においても、州ごとの複雑な手続き負担が大幅に削減される見込みだ。なお、本案は2026年3月に提示された暗号資産の分類指針をベースとして開発されたものである。

議会での法制化が停滞を見せるなか、SECは行政機関としての独自ルール策定を先行して推し進めている。規則案は連邦官報への掲載後、60日間のパブリックコメント(意見公募)期間を経て最終調整が行われる予定だ。

 

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