香港のFun Coffeeの巧妙なWeb3投資詐欺の手口
Fun Coffee(ファンコーヒー)は、ベトナムのフーコック島を拠点にコーヒー技術や遺伝子研究、AI機器などを手掛ける企業を喧伝し、10億ドル(約1,584億円)規模の資産を誇ると主張していたが、その実体は、高利回りを謳う仮想通貨ポンジ・スキームだった。
投資家は専用アプリを通じて米ドル連動型の暗号資産テザー(Tether/USDT)を送金するよう誘導される、年換算で約197%〜278%という異常な利回りを提示されていた。例えば…、1万800 USDTを10日間ロックアップするだけで約680 USDTの利益が得られる仕組みなどで信用させ、デイリーボーナスや紹介報酬=マルチレベル構造を駆使して家族や知人を巻き込ませる形で被害を急拡大させた。
芸能人起用やイベント開催による信頼獲得の罠
同社は実在するオフィスや店舗を開設したほか、マラソン大会や豪華な晩餐会などのイベントを積極的に開催。香港の有名芸能人をイベント司会に起用するなどして「実在する正規事業」であるかのような安心感を演出していた。
さらにプロモーション動画の出演依頼などをきっかけに一般人を巻き込み、チームを組ませて出資金を集めさせる手口も横行していた。
突然のアプリ停止と捜査の進展
2026年7月中旬、香港SFC(香港証券先物委員会)が同社を不審な投資商品リストに追加すると、わずか一週間足らずでアプリが突如停止。出金不能となり、カスタマーサポートや現地オフィスも即座に放棄・閉鎖された。
警察当局への通報は255件を超え、被害総額は1億4,000万香港ドル(約28億円)規模に到達。個人最高で963万香港ドル(約1.9億円)の損害が出ているほか、1,000人以上が被害に遭った可能性が指摘されている。
現在までに香港で6名、マカオで2名が逮捕され、当局は首謀者特定や国際刑事警察機構(インターポール)との連携を模索しながら、全容解明を進めている。
























