100行超の銀行・仮想通貨事業者などを新たな制裁対象に
EU(欧州連合)理事会は2026年7月23日(木曜日)、ロシアによるウクライナ侵攻を受けた第21次制裁パッケージを正式に承認した。
銀行部門や仮想通貨ネットワークへの規制を強化し、ロシア国外の事業者を経由した制裁回避にも対応する。今回の措置では、計218の団体・個人が資産凍結、渡航禁止、取引禁止などの対象に指定された。
仮想通貨プラットフォームとの取引を直接禁止
今回の制裁では、モスクワ証券取引所を含む94のロシア金融機関が新たに対象となり、指定済みの銀行はロシアの国際接続銀行213行のうち半数を超える100行超に達した。このうち33行には取引禁止措置が適用され、SWIFT(国際銀行間通信協会)から切り離される。
また、EUがロシアによる制裁回避の経路として利用されていると判断した複数の仮想通貨プラットフォームとの取引も直接禁止された。対象となった事業者名は公表されていない。
We have agreed on the 21st sanctions package against Russia.
It delivers sweeping measures targeting Moscow’s financial system, its military-industrial complex and energy sector, that keep Russia's war economy running.
We are hitting Putin where it hurts most: cutting off the…
— Kaja Kallas (@kajakallas) July 23, 2026
われわれはロシアに対する第21次制裁措置に合意した。この措置は、ロシアの戦時経済を支えるモスクワの金融システム、軍産複合体、エネルギー部門を標的とした包括的なものだ。われわれはプーチン大統領に…
EUの外交政策を統括するカヤ・カッラス(Kaja Kallas)外務安全保障政策代表は、今回が過去4年間で最多の制裁指定数になると説明し、100行を超える銀行や仮想通貨事業者、ロシアのシャドーフリートに属する40隻超の船舶、石油精製所、長距離ドローン製造に関与する軍事産業企業50社超を対象に加えたと述べた。
EUは4月23日に採択した第20次制裁パッケージで、ロシアおよびベラルーシを拠点とするすべての仮想通貨サービス事業者との取引を禁止していた。今回の第21次制裁では、規制の対象がロシア国外の事業者にも広がり、第三国を経由した制裁回避への締め付けが強化された。
原油価格上限を1年間据え置き
今回の制裁パッケージには、ロシア産原油の価格上限を1バレル44.1ドル(約7,200円)に1年間据え置く措置も盛り込まれた。
この上限は、EUの海運、保険、金融サービスを利用する取引に適用され、上限を超える価格でロシア産原油を取引する場合、EU企業はこれらのサービスを提供できない。原油価格の上昇に伴い、上限は1バレル58.5ドル(約9,560円)程度まで引き上げられる見通しだったが、今回の措置によって調整が凍結された。
制裁では、ロシア産原油の輸送先を隠すために利用される、老朽化や保険不足が指摘されるシャドーフリートの船舶40隻超も対象となった。EUがこれらの船舶を直接制裁対象に加えたのは今回が初めてとされる。
一方、ギリシャの要求を受け、EU企業によるロシア産LNG(液化天然ガス)の第三国向け移送には、自動更新付きの1年間の適用除外が設けられた。
























