Telegramが今夏、10億人向けに「手数料無料&非カストディアル型」のGramウォレットを導入へ

Telegram(テレグラム)、手数料無料&非カストディアル型Gramウォレット導入へ

メッセージングアプリTelegramのパベル・ドゥロフ(Pavel Durov)創設者兼CEO(最高経営責任者)は、今年(2026年)夏中に月間10億人を超える全ユーザーへ向け、アプリ内完結型の非カストディアル(自己管理型)暗号資産ウォレット「Gramウォレット」を導入する方針を明らかにした。

同氏が「人類史上最大の展開」と表現するこの施策により、ユーザーは外部アプリをインストールすることなく、メッセージ画面から即時かつ手数料無料で暗号資産を送受できるようになる。

自社管理型ウォレットがもたらす利便性と歴史的背景

Gramウォレットの最大の特徴は「非カストディアル型」である点で、プラットフォーム側が資産を預かるのではなく、ユーザー自身が鍵を管理するため、高い自律性と安全性が確保される。

今回の決定の背景には、暗号資産ネットワークであるトンコイン(The Open Network/TON)におけるブランド再統合がある。基幹トークンであったトンコインは、2018年のプロジェクト創設時の名称である「GRAM」へと改名された。過去にSEC(米国証券取引委員会)との法的な問題から撤退を余儀なくされた歴史を持つTelegramだが、コミュニティの手で成長したネットワークを再び手中に収め、管理権限と主要バリデータの役割を取り戻した形だ。

すでにアプリ内には1億5,000万人以上の登録者を抱えるWallet in Telegramが存在しますが、今回発表された新たなウォレットとの統合・差別化の詳細は後日明かされる見通しだ。

AIエージェント連携などエコシステムの広がりと残された課題

Telegramエコシステム内では、すでに高度な金融機能の基盤整備が進んでいる。TONの技術基盤であるAgentic Wallets(エージェントウォレット)を活用することで、ユーザーはAI(人工知能)ボットに対して一定の予算と限定的な取引権限を与え、DeFi(分散型金融)の運用を自動化することが可能となっている。今夏リリース予定のGramウォレットがこれらの自動化機能とどのように接続されるかも注目されるポイントだ。

一方で、ドゥロフ氏は具体的なリリース日や手数料無料化のコスト負担構造、KYC(本人確認)の要否、セキュリティ対策などの詳細な仕様についてはまだ公表していない。

しかし、世界で10億人が利用する巨大プラットフォームへネイティブな自己管理型ウォレットが標準搭載されるインパクトは大きく、これまで暗号資産に触れてこなかった層へ一気に普及していく契機となることは確実視されている。

 

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