中国浙江省は2025年までに287億ドル規模のメタバース産業構築へ

中国・浙江省のメタバース開発計画

中国・浙江省(せっこうしょう)は、2025年までに287億ドル(約3.8兆円)のメタバース産業の創出を促進し、この技術を運用の一部として統合する複数企業のエコシステムを構築することを目指す、メタバース開発計画を発表した事が分かった。

同省は、国内最大のメタバースハブの 1 つになることを目指している事を発表。複数の活発な企業をメタバースに統合することを検討しているこの計画は、2025年までに287億ドルのメタバース産業を生み出すことを目指しているとのこと。発表によると同省は2023年から目標を達成するために必要な行動を概説。これらの1つには、AI(人工知能)、VR(仮想現実)、ブロックチェーンなど、メタバースに関連する複数の主要技術に関与する10人の業界リーダーと、50社にのぼる企業のインキュベーションが含まれる。なお、これらのテクノロジーは、製品の生産、工業デザイン、医療、政府を専門とする企業を今回のメタバースプッシュに統合するためのプロセスに適用されるとのこと。

同文書は、開発要素としてのメタバースにも関心を持っている中国の他の地方政府によって既に計画され、提示された計画を反映している。2022年6月に上海は5,200万ドル(約69億円)のメタバースクラスターになるための独自ロードマップを発表している。

中国のメタバース賭け

中国の複数企業が関連技術の開発に関心を示しているため、中国ではメタバースプロジェクトが乱立しつつある。

2022年9月5日に現地事情に詳しい情報筋は、中国国内のメタバース産業が7億8,000万ドル(約1039.5億円)を調達したと報告し、さらに2030年までに5.8兆ドル(約773兆円)に達すると予想されている。

中国政府自体もメタバース関連技術の開発に関心を持っており、11 月に中国政府は、VR の研究計画を発表し、より没入型の体験を構築するための技術を進歩させたた事を明らかにした。同じ計画では、ユーザーがオンラインで交流し、コミュニケーションできる仮想社会世界の構築を検討していることが公表されている。中国のソフトウェア大手の Tencent(テンセント:騰訊控股有限公司)は、すでにメタバースに飛び乗っており、この分野に特化した独自部門を作成し、さまざまなタスクやプロジェクトで300人以上の従業員を雇用することを目指している。

しかし、中国政府はメタバース関連の投資に関して沸き起こっている多幸感を批判しており、国営新聞経済日報は11月10日に警告記事を掲載し、次のように述べている。

現実から切り離された状態で熱狂的に追随し、それに大きな賭けをすることには注意してください。

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