Taikoがブリッジの全面再開を発表
イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2(L2)ブロックチェーン「Taiko(タイコ)」は、2026年6月21日に発生したクロスチェーンブリッジの不正利用に伴う11日間の機能停止を経て、システムの運用を全面的に再開を発表した。
この事件は、攻撃者がチェーンの状態検証メカニズムの隙(すき)を突き、偽造された証明を用いてイーサリアムの格納庫(=ボルト)から最大170万ドル(約2.7億円)相当の暗号資産を不正に引き出したものである。
事件発覚後、Taikoはユーザーへ資金の引き出しを呼びかけた上でシステムを一時停止。独立したセキュリティ専門家らの検証を挟みながら、4段階にわたる復旧計画を慎重に進めた。まず修正プログラムを適用。偽造されたチェックポイントや攻撃者の不正な請求が排除されたクリーンな状態であることを確認。その後、ブリッジへ資金の補充を行い、発行された全資産がオンチェーン上でイーサリアムと1対1の裏付けを完全に維持している状態を回復させた。
安全性の確保に伴いネットワークは再起動され、送金やスワップなどの取引機能が復旧。現在はセキュリティ評議会の承認を経てブリッジの一時停止も解除されている。Taikoは公式発表を通じ、被害を受けたすべてのユーザーに対して補償が完了し、資産の損失は一切発生しなかったことを強調。また、二次被害を防ぐための保守的な出金制限が一時的に設けられているが、通常の利用範囲における資産移動を妨げるものではないとしている。
相次ぐ同様の偽造手口による被害
この復旧発表を受け、ネイティブトークンTAIKOは一時的に約10%高(約0.35ドル)へと急騰し、新規のアドレスも24時間で340件以上増加して過去最高の4,600人を記録するなど、市場からは好意的な反応が見られた。
2026年は、スマートコントラクトの脆弱性や検証不備などを狙ったクロスチェーンインフラへの攻撃が多発しており、ブリッジ関連の年間損失額はすでに3億2,800万ドルを超えている。直近でも5月にVerus-Ethereum(ベルース・イーサリアム)ブリッジが約1,158万ドル(約18.6億円)の被害に遭い(後に報奨金と引き換えに75%が返還)、4月にはHyperbridge(ハイパーブリッジ)が狙われるなど、同様の偽造手口による被害が相次いでいます。
Taikoは今回の流出資金の具体的な回収状況や裏付け資金の補填元については言及していないが、詳細をまとめた事後検証報告書を近く公表する予定だ。また、公式を騙(かた)るなりすましアカウントや偽のクレーム(=請求)サイトによる二次被害のリスクを警告し、注意を呼びかけている。
























