AnthropicがFable 5の提供を再開
Anthropic(アンソロピック)は、米国政府による輸出規制の解除を受け、同社のAIモデル「Claude Fable 5(クロード・フェイブル5)」の提供を再開した。
関連モデル「Mythos 5」も一部組織向けにアクセスが再開されており、同社は新たなサイバーセキュリティ分類器を導入したうえで、安全対策を強化して再展開を進める。
安全対策回避の報告を受け一時停止
Claude Fable 5とMythos 5は、米国政府が2026年6月12日に輸出規制を適用したことを受け、一般公開が制限されていた。
制限は、研究者らがFable 5の安全対策を回避する方法を発見したとの報告を受けて導入されたもので、高度なAIモデルがソフトウェアの脆弱性を特定し、サイバー攻撃に悪用される可能性が懸念された。
Anthropicは、リアルタイムでユーザーの国籍を確実に確認する方法がなかったため、Fable 5とMythos 5を全ユーザーに対して無効化したとしている。その後、米国政府との協議を経て、6月30日に制限が解除された。同社は、Fable 5特有の問題ではなく、より性能の低いAI(人工知能)モデルでも一定条件下で同様の脆弱性を特定できる可能性があるとの見解も示している。
米商務長官のハワード・ルトニック氏は、政府が過去2週間にわたりAnthropicと緊密に連携し、Fable 5を分析・承認したと説明した。また、ホワイトハウスのスージー・ワイルズ首席補佐官は、最良のAI技術を可能な限り迅速かつ安全に導入することが政府の優先事項だと述べている。
新分類器を導入し有料ユーザー向けに再開
Anthropicは、Fable 5を再展開するにあたり、より広範なサイバーセキュリティ関連の要求を検知・ブロックするための新たな分類器を導入した。システムでフラグが立てられたリクエストはClaude Opus 4.8にリダイレクトされ、フォールバックが発生した場合にはユーザーに通知される。
同社によると、新たな安全対策は、報告された回避手法についてテスト対象ケースの99%以上を阻止した。一方で、誤検出を減らす取り組みが進むまで、無害なコーディングやデバッグ要求も一部検出される可能性があるとしている。Fable 5は、Pro、Max、Team、対象となるエンタープライズユーザー向けに、7月7日まで期間限定で提供される。
高度なAIツールは、ブロックチェーンのセキュリティやスマートコントラクト分析、不正検出などにも利用が広がっており、今回の一時停止と再開は仮想通貨分野の開発者やセキュリティ関係者からも注目された。Anthropicはまた、Amazon、Microsoft、Googleなどのパートナー企業と進めるProject Glasswingを通じて、AIモデルの脱獄の深刻度を測定する共通フレームワークの構築にも取り組む。Mythos 5については、政府の承認を受けた一部の米国組織向けにアクセスが再開されている。
























