バイナンス(がBlockshoalsを介しフィリピン市場に再参入
フィリピンSEC(証券取引委員会)が、現地企業のBlockshoals Technologies Inc.(ブロックショールズ・テクノロジーズ)に対し、規制サンドボックス(StratBoxイニシアチブ)下での暗号資産関連サービスの試験運用を最終承認した。
この決定を受け、バイナンスの共同創業者であるイー・へー(Yi He)氏はX上で「正式にフィリピンに参入した」と発表。同社のリチャード・テン(Richard Teng)CEO(最高経営責任者)も「フィリピンは世界で最も活気のあるコミュニティの一つ」と歓迎の意を表明した。
サンドボックスによる段階的な進出と規制の壁今回の承認により、Blockshoals社は暗号資産仲介業者モデルを採用し、グローバル提携パートナーであるバイナンスの特定サービスを現地ユーザーに提供する道が開かれた。しかし、これはバイナンスが直ちに全面的な通常営業を再開できることを意味していない。
進出は以下のプロセスを経て慎重に進められる。
・90日間のシステム統合: Blockshoals社はまず、自社システムをバイナンスおよびペソ決済を担う現地の認可済みVASP(仮想資産サービスプロバイダー)と接続・統合。
・限定的な試験運用: 統合完了後、SECの厳格な監督下でユーザーのオンボーディング(新規登録)を含むテストプランが実行される。
・本格運用のための追加承認: フィリピン中央銀行は、バイナンスとBlockshoals社の双方が現時点で正規のVASPライセンスを保有していないと指摘しており、商業運営の開始にはさらなる規制要件のクリアが必要。
規制当局が全面的な認可ではなくサンドボックス形式をとる背景には、実世界でのコンプライアンスや顧客保護、マネーロンダリング(資金洗浄)対策のリスクを、管理された環境で見極める狙いがある。
フィリピンではプライバシーコインの規制や上場基準の厳格化が進んでおり、このモデルによって市場の混乱を抑えながら新技術を評価している。
欧州での逆風とアジアへのシフト
バイナンスがフィリピン市場の開拓を急ぐ背景には、欧州市場での規制強化がある。
EU(欧州連合)のMiCA(暗号資産市場)規制法の移行期間が終了したことに伴い、バイナンスはイタリア、スペイン、フランスなど欧州6カ国で新規登録やEarn(ステーキングなど)製品の提供制限を余儀なくされている。
さらにギリシャでのライセンス申請を取り下げるなど、欧州での苦戦が続く中、個人投資家の利用が活発なフィリピンへの再アプローチは極めて重要な戦略となる。なお、今回の制限対象地域を巡っては、競合取引所OKXのCEOであるスター・シュー(Star Xu:星徐明)氏がバイナンスの公式発表の一部に異議を唱えるなど、業界内での議論も呼んでいる。
ニュースを受けたBNB市場の反応このフィリピン再進出のニュースは市場に好感され、バイナンスのネイティブトークンであるBNBの価格を押し上げた。
























