SBI Crypto、5年間運営したビットコインマイニングプールを7月31日に閉鎖へ

SBI Cryptoがビットコインマイニングプールを7月31日に閉鎖へ

国内金融大手SBIホールディングス傘下で暗号資産事業を展開するSBI Cryptoは、5年間にわたり運営してきたビットコインマイニングプール事業を、2026年7月31日をもって終了することを発表した。

日本時間の同日午前7時に新規マイニングシェアの受け入れを完全に停止する予定で、同社は閉鎖の具体的な理由を明かしていないが、マイナーに対して正確な最終報酬を算出するため、最終日までハッシュレートの供給を継続するよう呼びかけている。

SBI Cryptoは2021年春にマイニングプール事業を本格始動。当時、海外での独自マイニングで培った技術をもとに、ドイツのデータセンター大手Northern Data(ノーザン・データ)との提携などを通じて基盤を築いた。直近のデータ(2026年6月末時点)によると、同プールの7日間平均ハッシュレートは約21 EH/sに達し、ビットコインネットワーク全体の約2.2%(世界12位)のシェアを誇っていた。業界トップのFoundry USA(ファウンドリーUSA、約24.5%)やAntPool(アントプール、約19%)などの巨大プールには及ばないものの、国内企業が手がける数少ない有力プールとして存在感を示していた。

今回の閉鎖により、膨大なハッシュレートが新たな移行先を求めて市場に分散することになる。

激化するマイナーの争奪戦と移行先

SBI Cryptoは既存の顧客向けに、約1カ月の猶予期間を設けて代替プールの推奨先として、業界で実績のあるBraiins(ブレインズ)やLuxor(ルクソール)、NeoPool(ネオプール)などの名を挙げ、移行に関するサポート窓口を案内している。

この動きを受け、他社によるマイナーの争奪戦も始まっている。例えばOCEAN Mining(オーシャン・マイニング)は、一般的な報酬体系(FPPS方式)より3.6%高い好条件を提示。さらに、マイナーが自らブロックテンプレートを作成し、カストディ(資産保管)を介さずに直接報酬を受け取れる独自システムをアピールし、SBIからの移行組の取り込みを図っている。

SBIグループが描く次なる暗号資産戦略

今回のプール閉鎖は、SBIグループがマイニングから別の成長領域へと暗号資産戦略の舵(かじ)を切る転換点となっている。

同グループは直近、暗号資産取引所Bitbank(ビットバンク)を約467億円で完全子会社化することを発表し、国内最大級の取引プラットフォーム構築へ動いている。また、信託銀行が裏付ける円建てステーブルコインJPYSCへの出資や、米・Ripple(リップル)社が展開するRLUSDの支援など、ステーブルコイン領域の強化も急速に推進中だ。

今回の決定は、これらWeb3・金融インフラ領域への集中投資を象徴する、計画的な事業ポートフォリオの再編と言える。

 

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