マルタ金融監督庁がDeFi規制に新たなDAOカテゴリーを提案
マルタの金融監督当局は、EU(欧州連合)の暗号資産規制枠組みの下でDeFi(分散型金融)をどのように規制すべきかに関する協議の一環として、DAO(分散型自律組織)のための新たな法的カテゴリーを提案した事が分かった。
MFSA(マルタ金融サービス機構)が2026年6月12日(金曜日)に発表した資料によると、DeFi活動の潜在的な枠組みについて業界からの意見を募るため、7月10日までパブリックコンサルテーションを実施。この提案では、「ソフトウェアベース組織」という概念が導入され、DAOや、主にソフトウェアによって管理されるその他のブロックチェーンベースの組織が対象となる。MFSAは、DAO専用の法的枠組みを別途設けるのではなく、ソフトウェアベース組織という枠組みにより、組織自体と、運用するプロトコルやコードを区別できる法的構造を提供できるという。
同機構は、これらの要素を分離することで、DeFiプロジェクト全体で発生し続けているガバナンスと説明責任の問題に対処できると主張している。
ソフトウェア主導型事業体のための法的枠組みを模索
MFSAは協議文書の中で、完全分散型サービスは一般的にEUのMiCA適用範囲外であると指摘すると同時に、規制当局は、分散型と自称する多くのプロジェクトが依然として中央集権的な要素を保持しているため、規制上の分類がより複雑になっていると述べた。
2018年の暗号資産フレームワーク導入など、マルタがデジタル資産規制に早期から関わってきたことを踏まえ、今回の提案は、規制当局がDeFiシステムの実際の運用状況を検証する中で、より喫緊の課題となっている問題への対応を試みるものだ。
最近の研究は、こうした懸念をさらに強めている。3月にECB(欧州中央銀行)が発表したワーキングペーパーでは、4つのDeFiプロトコルにおけるガバナンスと意思決定が、限られた参加者グループに集中していることが明らかになった。ECBによると、こうした集中化によって、一部のプロジェクトがMiCAの下で完全な分散型と認められることが難しくなる可能性がある。
MiCA施行を前にEUはDeFiへの監視を強化
欧州各地では、政策立案者らがMiCAが分散型金融(DeFi)に適切に対応しているかどうかを検討し続けている。
5月、欧州委員会は規制の重点的な見直しを開始しており、ステーブルコインの利払いやDeFi活動、追加規制が必要となる可能性のある潜在的なギャップなど、複数のトピックについて意見を求めた。こうした議論は、EU規制当局がMiCAの最終段階の実施準備を進めている中での動きだ。
マルタの協議は、明確なガバナンス構造を維持しながらもコードを通じて事業を運営する組織を欧州の規制当局がどのように扱うべきかという、現在進行中の議論に新たな要素を加えるものとなった。
























