テザー出資のアデコアグロ、ブラジルでサトウキビ由来電力のビットコインマイニング事業を開始

ブラジルでサトウキビ由来電力のビットコインマイニング事業を開始へ

テザーが出資するアデコアグロ(Adecoagro)社は、2026年7月にブラジルでサトウキビ廃棄物由来のエネルギーを利用したビットコインマイニングリグ1,280台を稼働開始の予定だ。

テザーが過半数の株式を保有する南米の農業関連企業アデコアグロは、サトウキビ廃棄物から生成される再生可能エネルギーのみで稼働するビットコインマイニング事業をブラジルで開始する予定で、開始目標は7月1日と複数の現地メディアが報じた

このプロジェクトは、独自の電力網とサトウキビバイオマスを使用することで、電力網への依存と化石燃料の使用を回避する。

テザーが過半数の株式を保有するニューヨーク証券取引所上場のアグリビジネス(農業:Agriculture+ビジネス:Business=Agribusiness)企業、アデコアグロは、ブラジル・マットグロッソ・ド・スル州イヴィニェマで事業を開始する。第1段階では、1,280台のマイニングリグが稼働し、10MW(メガワット)の電力を消費する。発表に際して同社のプロジェクトマネージャーであるマテウス・レチュガ(Matheus Lechuga)氏は次のように述べている。

当社のデータセンタープロジェクトは、施設全体の検証と最新技術の導入を目的としています。このプロジェクトは、サトウキビ由来のクリーンエネルギーを用いたビットコインマイニングに焦点を当てています。私たちの目標は、エネルギー効率の向上です。


サトウキビ由来の背景

サトウキビ加工ではバイオマス廃棄物が発生する。同社はこの廃棄物を自社プライベートグリッド(自社送配電網)を通して発電するために燃焼させ、中核事業である農業の副産物をビットコインマイニングの燃料源へと転換する。

バガスがエネルギー源となるが、このバガスとは、砂糖とエタノールの生産過程でサトウキビの茎を圧搾した後に残る繊維状の残渣のことだ。製糖工場では、工業操業に必要な蒸気と電力を生成するために、バガスを燃焼させるのが一般的だが、大規模工場では、このプロセスによって工場が必要とする電力以上の余剰電力が発生するため、ビットコインマイニングのような電力消費量の多い事業に転用できる。

このモデルは、2つの課題を同時に解決し、本来であれば利用されないエネルギーを収益化するとともに、規制や評判リスクを伴うグリッド依存型や化石燃料事業を回避し、規制に準拠した検証可能な再生可能エネルギー源をマイニングに提供する。

ブラジル中西部諸州エリアは、サトウキビ栽培に加え、豊富な水資源と農業関連インフラが充実した理想的な試験地だ。

テザーがアデコアグロ社の株式の過半数を保有することで、世界最大のステーブルコイン発行会社であるテザーは、農業エネルギーを利用したビットコインマイニング事業に直接的に結び付けられる。

今回の10メガワットのパイロットプロジェクトは、既存の設備容量のごく一部だが、ビットコインマイニングが既存の電力販売を補完する形で規模を拡大できるかどうかを検証する商業的なテストとして位置づけられている。また、同社がエネルギー利用の多様化を図り、将来的にはビットコインをバランスシートに加えることで、農地などの伝統的な資産と並んで長期的な価値保存手段として位置づける広範な戦略を反映している。

 

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