Sequans(シークアンス)、ビットコイン準備金を売却、IoTチップ事業に回帰へ

Sequansがビットコイン準備金を売却、IoTチップ事業に回帰へ

パリに拠点を置く半導体メーカー、Sequans Communications(シークアンス・コミュニケーションズ)は、保有していたビットコイン準備金の約80%を売却し、転換社債の返済に充て、半導体事業に全力を注ぐことを明らかにした。

パリ証券取引所に上場している同社は2026年5月28日(木曜日)、ビットコイン準備金に関連する転換社債の償還をすべて完了したと発表。これは、1年足らず前に開始したビットコイン蓄積戦略を急遽転換したことを意味する。

同社は債務償還資金を捻出するため、保有するビットコイン(Bitcoin/BTC)の約80%を売却。バランスシート上にはまだ658BTCが残っているが、すべての債務が完済されたことで、現在は完全に自由に使用できる状態になっている。

売却は段階的に実施され、2025年11月に970BTC、2026年2月に125BTC、第1四半期にさらに1,025BTCを売却し、2026年4月30日時点で保有量を1,114BTCに減らしている。なお、残りの658BTCについても現金化する予定だ。同社は、ピーク時には3,234BTCを保有していた。

迅速に解消した資金

同社は2025年7月、1億9,500万ドル(約310億円)の株式と1億8,900万ドル(約301.5億円)の転換社債の合計3億8,400万ドル(約611億円)の私募増資でビットコイン資金を調達し、その資金のほぼ全額をビットコインに投資した。

当時、ジョルジュ・カラム(Georges Karam)CEO(最高経営責任者)は、ビットコインの希少性と安定性は従来の現金準備よりも優れていると述べていた。このポジションは現在、完全に解消されており、同CEOは同社の発表の中で次のように語った。

債務償還の完了はSequansにとって重要な転換点となります。バランスシートを強化し、資本構成を簡素化し、今後はIoT半導体事業の拡大に全力を注ぎます。


今後はチップ事業への回帰へ

同社は今後、4Gおよび5G半導体製品、RFトランシーバー、防衛関連の無線アプリケーションといった、暗号資産事業への転換以前に同社が展開していた中核事業を優先すると発表した。

年次報告書によるとSequansは、2025年通期でBTCの未実現減損損失6,740万ドル(約107.3億円)を含む1億930万ドル(約174億円)の純損失を計上。累積赤字は1億4,510万ドル(約231億円)にまで達していた。要約すると、同社はビットコインを高値で買い、安値で売ったことで数千万ドルもの損失を出す結果に。財務戦略は、財務体質の強化と長期的な株主価値の創造を目的としていたものの、最終的にどちらも実現していない。

 

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