「ほぼ閉鎖寸前だった」リップルCEOが語る、SEC訴訟の裏側と事業停止の危機

リップルCEOがSEC訴訟の裏側でRippleは事業停止の危機だったと語る

米国リップル(Ripple)社のブラッド・ガーリングハウス(Bradley Garlinghouse)CEO(最高経営責任者)は、カンザス大学ビジネススクールでの講演の際、2020年にSEC(米証券取引委員会)から提訴された当時、会社を閉鎖して清算することを真剣に検討していたという衝撃的な舞台裏を明かした。

KU Alumni 「Ripple CEO, Brad Garlinghouse(日本語訳:リップル社CEO、ブラッド・ガーリングハウス氏)」より画像引用

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国家機関という「無限の権力と資源を持つ」巨大な組織との泥沼の法廷闘争を避けるため、保有するXRPをすべて株主に分配し、組織を解散させるという選択肢は、当時最も容易な回避策に見えたという。

運営主体そのものを消滅させれば、SECの追及をかわすことができたからだ。しかし、何百人もの従業員の雇用を守るため、同社はあえて苦難の道である事業継続を決断。ガーリングハウス氏は「今思えば解散しなくて良かったが、当時は本当に紙一重の決断だった」と振り返っている。

泥沼の法廷闘争:1億5,000万ドルの代償と司法の判断

SECは、リップル社がXRPを「未登録証券」として販売したと主張し、経営陣個人をも標的にして提訴に踏み切った。

事前の面会では何の警告もなかったにもかかわらず始まったこの法的措置は、リップル社のビジネスモデルやXRPの法的地位を根底から揺るがす危機となった。結果として、リップル社が4年間で費やした法廷費用は1億5,000万ドル(約243億円以上)という巨額の規模に達した。

これほどの負担は、資金力のない小規模な暗号資産企業であれば即座に市場撤退や和解を余儀なくされるレベルのものだ。しかし、同社は諦めずに戦い抜き、裁判で「XRP自体は証券ではない」という歴史的な判断を勝ち取った。そして米国の政権交代に伴う規制当局の姿勢変化を受け、昨年ついに全面的な和解へと至っている。

「死んだプロジェクト」からの大逆転と現在の躍進

2020年当時、多くの市場関係者から「終わりを迎えたプロジェクト」と見限られかけたリップルですが、現在の状況は一変している。

法的リスクを払拭(ふっしょく)した同社は、米国での事業を完全に再開しただけでなく、欧州の新たなMiCA(暗号資産規制)に準拠したライセンスを取得するなど、グローバル展開を加速させている。現在では、多くの金融機関がXRPレジャー(XRPL)を実務で活用し始め、機関投資家による採用の中心へと返り咲いた。

長きにわたる法的安定性を手に入れたリップル社は、防衛のフェーズを完全に終え、さらなるグローバルな事業拡大へと舵(かじ)を切っている。

 

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