英国、人身売買と関連する200億ドル規模の仮想通貨詐欺拠点に制裁

英国FCDOが人身売買関連の仮想通貨詐欺拠点に制裁

英国政府は、中国語の仮想通貨マーケットプレイスであるXinbiと、人身売買に関与するカンボジアの詐欺拠点に対し制裁を科すことで、仮想通貨を利用した犯罪対策を強化した。

FCDO(Foreign, Commonwealth & Development Office:英国外務・英連邦・開発省)は、中国語の仮想通貨マーケットプレイスXinbiに制裁を科した。ブロックチェーン分析会社Chainalysis(チェイナリシス)によると、Xinbiは2021年から2025年の間に約200億ドル(約3.2兆円)の取引量を処理したとみられる。

Xinbiで販売されていた商品には、盗まれた個人データ、資金洗浄ツール、詐欺被害者と連絡を取るための衛星機器などが含まれていた。当局は、今回の措置は東南アジア全域で大規模な詐欺、資金洗浄、搾取を支えていた金融ネットワークを標的としたものであり、6月に開催される違法金融サミットを前に、このグループに関連する英国拠点の資産を凍結したと述べている。

今回の制裁措置は、英国政府が個々の詐欺師だけでなく、東南アジアにおける産業規模の詐欺行為を支える金融インフラにも矛先を向けていることを意味する。

仮想通貨犯罪ネットワークでのXinbiの役割

当局は、Xinbiが資金洗浄、無許可の店頭仮想通貨取引、盗まれた個人データの販売を可能にしたと指摘している。

Chainalysisによると、Xinbiは主にTelegram上で運営されているピアツーピア型のマーケットプレイスであり、犯罪者はエスクロー保護機能を利用して違法な商品やサービスを売買。オンラインマーケットプレイスのようなもので、販売されているのは消費者向けの商品ではなく、盗まれた個人データ、資金洗浄サービス、詐欺ソフトウェア、さらには詐欺被害者との連絡に使われる衛星インターネット機器などを販売している。

またとうきょくは、Xinbiが詐欺行為に使用された通信インフラ、被害者の標的設定に利用された衛星インターネット機器と関連していることを明らかにした。Xinbiは、記録上最大規模のダークネット市場とされるHaowang Guaranteeとともに、Telegramを基盤とする広範な犯罪エコシステムの中で運営されおり、これらのネットワークは金融サービスと運用ツールを組み合わせることで、詐欺グループが活動規模を拡大しつつ、取り締まりのリスクを軽減することを可能にした。

制裁対象詳細

今回の制裁対象には、カンボジアの「#8 Park」施設を運営するLegend Innovation Co.も含まれており、当局によると、この施設は最大2万人の人身売買被害者を収容する主要詐欺拠点とみられている。

英国は、この組織に関与したとして、代表のイアン・ソクリム(Eang Soklim)を制裁対象に指定。さらに当局は、このネットワークが、昨年(2025年)すでに英国と米国から制裁を受けていたプリンス・グループの金融システムと関連していることも突き止めている。

この制裁措置により、10億ポンド(約2,120億円)を超える資産が凍結・押収され、個人だけでなく組織的詐欺の背後にある資金提供者を解体する、広範な取り組みが浮き彫りになった。さらに、このネットワークに関連するロンドンの複数の不動産が、今回の措置によって凍結され、これらは、すでに押収された英国資産(1億ポンドのオフィスビル、数百万ポンドの豪邸2軒、ヘリコプターなど)に加えてのものとなっている。

当局は、これらの制限措置は詐欺活動を維持するために利用される金融チャネルへのアクセス遮断を目的としていると述べている。当局は、今回の調査結果を6月に開催される違法金融サミットでの議論に活用する予定で、違法な仮想通貨の流れを追跡・阻止するための国際的な連携が主要な議題となる見込みだ。

 

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