ベトナムが海外仮想通貨取引の規制強化へ 国内ライセンス市場の整備を加速

ベトナムの国旗と都市風景、ビットコインとロックアイコンで仮想通貨規制強化を表現したビジュアル

海外取引所の利用制限と国内取引所育成を並行して進める

ベトナム政府は、海外の仮想通貨取引所の利用を制限し、国内での取引を促進する新たな規制の導入を進めている

日本語訳:
ロイター通信によると、ベトナムはバイナンスやOKXなどの海外の仮想通貨プラットフォームでの国民の取引を禁止する新たな規則を策定する一方、今月中にも国内の規制に準拠した…

資本流出の抑制と監督体制の強化を狙うもので、国内では認可制の取引所制度づくりも並行して進められている。ベトナム財務省は、国内居住者がバイナンス(Binance)、OKX、バイビット(Bybit)など海外の仮想通貨プラットフォームで取引することを制限する規則案を作成している。狙いは、国外への資本流出を抑えつつ、仮想通貨取引を国内の監督下に置くことにある。

ベトナムでは仮想通貨の保有や取引自体は明確に禁止されていないが、デジタル資産は通貨や法定決済手段として認められていない。そのため、多くの利用者が海外の中央集権型取引所に依存してきた。

同国は世界でも有数の仮想通貨市場として知られる。Chainalysis(チェイナリシス)のデータでは、2025年6月までの12カ月間にベトナムのユーザーが取引したデジタル資産は2,000億ドル(約32兆円)を超え、仮想通貨普及率では世界4位に位置している。送金や貯蓄、ゲームなど用途が広がる一方で、当局はステーブルコインや仮想通貨の利用拡大が制御しきれない資本流出につながる可能性を懸念している。政府は海外プラットフォームを制限することで、監視や課税を強化し、金融リスクを抑えながら取引関連の収益を国内経済に留める方針を示している。

国内取引所の認可制度で市場の囲い込みを進める

こうした規制強化と並行して、ベトナムでは国内取引所のライセンス制度が具体化している。

国家証券委員会の監督のもと、認可を受けた企業のみが法令に準拠した取引プラットフォームを運営できる試験的な枠組みが検討されている。2026年3月12日(木曜日)付の財務省文書では、5社がパイロットライセンスプログラムの初期資格審査を通過した。候補にはTechcombank(テッコムバンク)、VPBank(VPバンク)、LPBank(LPバンク)の関連会社のほか、VIX Securities(ヴィックス・セキュリティーズ)、Sun Group(Sun Group)が含まれている。

申請企業には最低資本金10兆ベトナムドン(約606億円)の要件に加え、ガバナンス、サイバーセキュリティ、マネーロンダリング(資金洗浄)対策で厳格な基準が求められる。外国資本の出資比率も49%に制限される。

当局は、この制度によって流動性や取引手数料を国内に留め、ベトナムのデジタル金融エコシステムを育成したい考えだ。認可を受けた取引所を通じた仮想通貨の取引や送金ごとに0.1%の税金を課す案も浮上している。

一方で、規制強化が利用者の行動を変える可能性もある。ほかの国では、中央集権型取引所への規制後も取引需要は消えず、DEX(分散型取引所)や非カストディアルウォレット、P2P取引へ移る動きがみられた。ベトナムでも同様に、海外取引所の制限が分散型サービスへの流入を後押しする可能性がある。

ベトナムは、仮想通貨市場の成長を取り込みながら、監督と税制の両面で国内管理を強めようとしている。今回の制度設計は、同国のデジタル資産政策の枠組みを形作る取り組みの一環として進められている。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム