エクアドル中央銀行が仮想通貨禁止を強化
BCE(Banco Central de Ecuador:エクアドル中央銀行)は、ワールドコインのWLDトークンを含む仮想通貨は法定通貨ではなく、支払い手段としての使用は禁止されていると改めて強調した事がわかった。
BCEは、エクアドルでワールドコインやその他の仮想通貨の人気が高まる中、BCEは仮想通貨を支払い手段として使用している者に対する調査や制裁の可能性を警告。公式声明によるとエクアドルでは、仮想通貨は法定通貨ではなく、支払い手段としての使用は明確に禁止されていると強調した。
エクアドルで法定通貨として認められているのは米ドルで、現在、何千人ものエクアドル人が仮想通貨を利用しているものの、BCEは仮想資産を支払い手段として使用できないことを改めて強調した。
規制の姿勢とリスク
エクアドルは、採用調査やワールドコインの最近の人気に見られるように、仮想通貨エコシステムの成長を認めているものの、仮想資産はエクアドルでは使用できないという立場を堅持している。
エクアドルの法律によると、個人または法人が仮想通貨を不正な支払い方法として使用する場合について、BCEは以下の様に警告している
適切な調査と制裁のために司法長官事務所に通知する。仮想通貨の取引は、その高いボラティリティにより、大きな損失を生む可能性がある。
この警告は、株式、商品、仮想通貨に影響を与えている最近の市場の低迷を受けて出されたものである。
ワールドコインの台頭と規制当局の対応
BCE の声明は、注目度が高く物議を醸している仮想通貨プロジェクトであるワールドコインがエクアドルで人気急上昇中の最中に出されている。
エクアドルの首都であるキト(Quito)と同国最大の港湾都市グアヤキル(Guayaquil)の何千人ものユーザーが、20ドル(約2,940円)相当の WLD トークンの報酬と引き換えに虹彩スキャンにてワールドコインに登録している。しかし、この慣行がエクアドルの一部当局間で懸念を引き起こしており、企業・証券・保険監督庁は、ワールドコインについて、“不法な活動”だと警告する声明を発表した。
デジタル ユーザー組織のディレクターであるアルフレド・ベラスコ(Alfredo Velazco)氏は、エクアドル人がワールドコインのブースに押し寄せ、毎日150人を超える行列ができていると指摘。また、虹彩をスキャンしてワールドコインに売る人の多くは、経済的必要性からそうしているのではないかとの懸念を表明している。