WisdomTreeがイーサリアムとステラ基盤のトークン化ファンドを立ち上げ
NYに本拠を構えるグローバル金融企業WisdomTree(ウィズダムツリー)は、ブロックチェーン上に最低投資額25ドル(約3,700円)のプライベートクレジットファンドを立ち上げることを発表した。
2025年9月12日(金曜日)に投資運用会社WisdomTreeは、CRDT「WisdomTree Private Credit and Alternative Income Digital Fund(プライベートクレジット・アンド・オルタナティブ・インカム・デジタル・ファンド)」をローンチした。このCRDTトークン化プライベートクレジットファンドは、イーサリアム(Ethereum)とステラ(Stellar)のブロックチェーンを基盤としており、最低投資額は25ドルと設定されている。
今回の立ち上げは、アクセス性と透明性を高めるためにRWA(実世界の物理的資産)をトークン化するという業界全体のトレンドに沿ったもので、CRDTはGLACI(Gapstow Liquid Alternative Credit Index)指数に連動し、1兆ドル(約147.7兆円)規模の市場における流動性と透明性を高めていく。
アクセス困難なプライベートクレジット市場の開放を目指す
従来はアクセスが困難だったプライベートクレジット市場を、個人投資家や仮想通貨ネイティブ投資家を含む、より幅広い層に開放していくことを目指しており、同社のジェレミー・シュワルツ(Jeremy Schwartz)CIO(グローバル最高投資責任者)は次のように述べている。
私たちはETFを通じてこの分野を個人投資家にとってよりアクセスしやすいものにしてきたことを誇りに思っています。そして今、CRDTは現代的なトークン化されたファンドで高い利回りの可能性を提供できるようになりました。
企業がノンバンク融資への依存度を高めるにつれ、プライベートクレジットは1兆ドル規模の資産クラスに成長。しかし、従来はアクセス困難かつ高額な最低コミットメント、厳格な認定要件、長いロックアップ期間によって流動性が制限され、事実上、機関投資家と超富裕層向けの市場となっていた。CRDTはトークン化と日次流動性を導入することでこのハードルを大幅に下げ、より幅広い投資家に市場を開放していくとのことだ。
同社は、オルタナティブ資産へのアクセスを求めるデジタルファーストの投資家を引き付けるため、トークン化された商品群を拡大。同社のデジタル資産責任者であるウィル・ペック(Will Peck)氏は、CRDTは「最も切望される資産クラスの一つであるオルタナティブ資産への、直接オンチェーンでのアクセス」を提供すると述べている。