ポリマーケットが米国進出への準備を始める
予測プラットフォームPolymarket(ポリマーケット)は、評価額100億ドル(約1.47兆円)に達する可能性のある最新の資金調達ラウンドで米国進出に向けた準備を進めている。
Polymarket has been given the green light to go live in the USA by the @CFTC.
Credit to the Commission and Staff for their impressive work. This process has been accomplished in record timing.
Stay tuned https://t.co/NVziTixpqO
— Shayne Coplan 🦅 (@shayne_coplan) September 3, 2025
ポリマーケットは米国で営業開始の許可を得ました。CFTC委員会とスタッフの素晴らしい仕事ぶりに感謝します。このプロセスは記録的な速さで完了しました。今後の展開にご期待ください。
ドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr.)氏が取締役に就任したことを受け、米国事業再開の承認を得たPolymarketは、評価額100億ドルに達する可能性のある新たな資金調達ラウンドで米国進出への準備を進めている。同社評価額は少なくとも30億ドル(約4,430億円)、最大で100億ドルに達する可能性があるという。なお、2025年夏に完了した前回の資金調達ラウンドでは、同社の評価額は10億ドル(約1,477億円)だった。
米国事業の再開に向け田流れと注目点
このニュースは、ポリマーケットが2022年1月以来、初めて米国事業の再開に向けて準備を進めている中で報じられた。
当時、CFTC(米国商品先物取引委員会)は、同社が登録なしで取引所外取引の「イベントベース・バイナリーオプション」を提供していたとして告発。しかし、新経営陣の下、CFTCは以前の決定を撤回し、今年9月3日、ポリマーケットの創業者であるシェイン・コプラン(Shayne Coplan)氏によって、米国投資家が再び取引できるようにする許可を得たことを明かした。
注目しておきたいのは、ピーター・ティール(Peter Thiel)氏のFounders FundがPolymarketの投資家に名を連ねている点だ。また、同プラットフォームはXと提携し、同社の公式予測パートナーとなったことにより、同社のメインストリームへのリーチはさらに強化されると期待されている。
Kalshi、50億ドルの資金調達で勢いを増す
米国でCFTC(米国商品先物取引委員会)規制下の予測市場として運営されているKalshi(カルシ)は、50億ドル(約7,383.4億円)の資金調達契約の締結間近であることが報じられた。
数カ月前に同プラットフォームの評価額は20億ドル(約2,953億円)に達していることから、同社の急成長を物語っている。Paradigm(パラダイム)社およびSequoia Capital(セコイア・キャピタル)社による支援を受けるKalshiは、仮想通貨取引所Robinhood(ロビンフッド)との戦略的提携も締結し、数百万人の個人投資家へのアクセスを確保済だ。
取引量低下も競争は激化
投資家の関心が高まっているにもかかわらず、両プラットフォームの取引量は2025年8月に減少しており、Polymarketの取引量は10億ドルにまで落ち込んでおり、Kalshiの取引量も8億7,500万ドル(約1,292億円)に減少している。
しかし、市場全体としては競争が激化しており、大手仮想通貨取引所コインベース(Coinbase)は、独自の予測プラットフォームを検討している事が報じられている。投資家からの資金が流入し、新規参入者が参入するにつれ、予測市場はニッチな実験段階から主流の金融商品へと移行しつつある。