リップル社とチッパーキャッシュ社が提携 アフリカでの国際送金を加速

リップル社とチッパーキャッシュ社の提携を象徴するビジュアル。アフリカ市場でのクロスボーダー決済強化を表現。

リップル社とチッパーキャッシュ社が提携

ブロックチェーンを活用した国際決済企業であるリップル(Ripple)社は、アフリカのフィンテック大手チッパーキャッシュ社(Chipper Cash)との提携を発表した。

この提携により、アフリカ市場での国境を越えた支払いがより効率的になり、コストの削減も期待されている。チッパーキャッシュ社は、アフリカ9カ国で500万人以上の顧客にサービスを提供する最大級の決済プラットフォームだ。ガーナ、ナイジェリア、南アフリカ、ウガンダなどでモバイルマネーと銀行送金を提供し、金融インフラが未整備な地域で重要な役割を担っている。

リップル社はSEC(米国証券取引委員会)との法的問題を解決した直後にこの提携を発表し、グローバルな拡大を進めている。チッパーキャッシュ社は、国際取引を迅速かつ低コストで行うためのブロックチェーンソリューション「Ripple Payments」を採用。同社の決済ネットワーク「RippleNet」は、ブロックチェーン技術とデジタル資産XRPを活用し、より高速でコスト効率の高い送金を可能にする。

この統合により、顧客は24時間365日、世界中から資金を受け取ることが可能になり、チッパーキャッシュのネットワークを活用してアフリカ域内および他地域との国際送金がスムーズにできるようになる。特に銀行インフラが未整備な地域では、モバイルマネーを活用した送金手段の需要が高まっており、利便性の向上が期待されている。

アフリカ市場における影響と利点

アフリカでは銀行口座を持たない人が多く、モバイル決済の需要が高い一方で、国境を越えた送金の手数料が高く、手続きも複雑なため、多くの人が十分な金融サービスを利用できていない。

今回の提携により、以下の点で改善が見込まれる

  • 送金手数料の削減:従来の銀行送金や国際送金業者と比較し、ブロックチェーンを活用することで手数料を大幅に削減
  • 決済スピードの向上:リアルタイムでの送金が可能になり、送金プロセスの迅速化
  • 金融包摂の促進:銀行口座を持たないユーザーでも、モバイルマネーを活用して送金が容易に

アフリカの決済革命 リップル社の次なる一手

中東・アフリカ地域の責任者であるリース・メリック(Reece Merrick)氏は、「アフリカはデジタル決済の発展が著しく、この提携が経済成長と金融インフラの発展を後押しするだろう」と述べた。

チッパーキャッシュ社の共同創設者兼CEO(最高経営責任者)であるハム・セルンジョギ(Ham Serunjogi)氏は、期待を寄せ次のように述べている。

仮想通貨決済は金融包摂を促進するだけでなく、アフリカの企業や個人が世界市場へアクセスするのを支援している。リップル社との連携により、チッパーキャッシュの顧客はブロックチェーン技術を活用した決済のメリットを享受できる。リップル社のグローバル決済ネットワークと統合することで、ブロックチェーン技術の変革の可能性を活用し、消費者がより迅速かつ低コストで支払いを受け取れるようになることを嬉しく思います。

リップル社はポルトガルのUnicâmbio社や中東・東南アジアでのクロスボーダー決済強化を進めており、今回の提携はアフリカ市場の拡大に向けた重要な一手となる。今後、さらなる企業との連携により、国際送金ネットワークの発展が期待され、この提携により、銀行を介さず自由に資金を動かせる未来が見えてきた。仮想通貨決済の拡大がアフリカの金融環境に与える影響に注目が集まる。

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム