TelegramがTONブロックチェーン上のNFTとしてステッカーや絵文字をトークン化計画を発表

TelegramがTONブロックチェーン上のNFTとしてステッカーや絵文字をトークン化計画

Telegram(テレグラム)は、ステッカーや絵文字をトークン化し、TON(トン)ブロックチェーン上でNFT(非代替性トークン)に変換する予定をパヴェル・ドゥロフ(Pavel Durov)共同創業者兼CEO(最高経営責任者)が、ドバイで開催されたToken2049で語ったことが分かった。

TON-The Open Network『Token 2049 Announcement』より動画引用

※動画は全編英語で放映されており、日本語訳が必要な場合は、画面右下に表示されている「字幕」をクリック。次に、右隣に表示されている「設定」をクリックし、表示されたメニューの中から、「字幕」⇒「自動翻訳」⇒「日本語」の順に設定することで、大まかな日本語訳が表示されます。

同CEOは、メッセージングアプリケーションの将来をブロックチェーン技術に託し、Token2049において、機能のトークン化、ユーザーとの広告収益の共有、テザー(Tether/USDT)ステーブルコインの搭載という大きな計画を発表。ユーザー名と匿名番号のトークン化に成功し、ユーザーが売上高の最大95%を請求できるようになったのに続き、現在、ステッカーと絵文字に焦点を当てている。この動きにより、TONブロックチェーンがアプリのエコシステムにさらに組み込まれることが期待されている。月間ユーザー数が9億人を超えると言われるこのアプリの創設者は、同社がユーザーにTelegram上でツール、アプリ、ビジネスを構築する能力を与えるよう努めていると語り、NFTの可能性を強調したうえで、次のように述べている。

私たちは、人間の文化や相互作用、コミュニケーションに深く統合されたNFTを信じています。何百億回も見ることができるNFTは、バイラルに広がる可能性を秘めています。これが正しいNFTです。私たちは次のステップとして、Telegramのステッカーをトークン化しようとしています。Telegramが広告表示やチャンネル放送から受け取る収益の50%は、TONのネットワークを利用するチャンネル所有者やコンテンツ制作者と共有されるという。さらに同氏は「ステッカーは非常に人気があり、毎月7,000億回以上のステッカーがシェアされています。ステッカーの閲覧数は信じられないほどです。絵文字もNFTになりうると考えています。


ソーシャルメディア史上最も寛大な収益共有モデルのひとつ

同氏は今回の動きを、ソーシャルメディア史上最も寛大な収益共有モデルのひとつだと説明している。

TONブロックチェーンは、USDTとテザー・ゴールド(Tether Gold/XAUT)が統合されたことで、注目を集めており、この開発により、TONブロックチェーン上でのP2P決済や分散型アプリケーションの新たな道が開かれ、世界中で9億人を超えるTelegramの膨大なユーザーベースに利益をもたらす可能性がある。同氏は、TONブロックチェーンは非常にスケーラブルで、数百万、数億のトランザクションを処理できると主張しており、Telegramの目標規模にぴったりであると主張。ステッカーと絵文字のトークン化によって、Telegramはブロックチェーン機能を拡張するだけでなく、オンライン・コミュニケーションの重要な一部となる可能性のある新しい形のNFTを開拓している。

ブロックチェーン・プロトコルを使用することで、Telegramはアップルやグーグルが強制する支払い処理に関するアプリ内課金の制限を緩和することもできるという。しかし、それにもかかわらず、Telegramは、Stripeなどを含む40の決済プロバイダーを統合することで、アプリ開発者やマーチャントが物理的な商品やサービスを販売することを可能にしている。