テロリストの仮想通貨資金調達数が水増しされていることが判明
仮想通貨取引所への送金が武装勢力に普遍的に資金提供されるわけではないため、テロリストの仮想通貨資金を計算することが困難ななか、ブロックチェーン分析会社チェイナリシス(Chainalysis)によると、ハマスやパレスチナ・イスラム聖戦などのテロ組織への仮想通貨資金の最近の見積もりは大幅に膨れ上がっている可能性が高い事が分かった。
最新ブログの中チェイナリシスは、一部の分析が取引所などの仮想通貨サービスプロバイダーに送信されたすべての取引をテロ資金供与と誤って認定することにより、テロリストに流れる仮想通貨の量を誇張していると主張。これらのサービスプロバイダーは仲介者として機能し、ユーザーの資金をプールしており、テロリストに関連した一部の送金を処理しているが、合法的なビジネスもしている。
例えば…、チェイナリシスは、テロリストが仮想通貨送金で8,200万ドル(約123億円)を受け取ったという主張は不正確であると推定。同社は実際の金額は「45万ドル(約6,750万円)相当の資金」とみており、同社は次のように述べている。
これらのサービスプロバイダーが行う取引活動のすべてがテロリズムに関連していると考えるのは誤りだ。
テロリズムを阻止するための計画立てるよう求める米国議員
今週、100人以上の議員がバイデン政権に対し、仮想通貨を利用したテロリズムを阻止するための計画を立てるよう求めている。
NEXTMONEYの特集記事「米国は中東紛争のさなかに仮想通貨ミキサーが国家安全保障を脅かしていると主張」で報じたように、議員らは、仮想通貨がパレスチナイスラム聖戦を支援。2021年8月から2023年6月までに最大9,300万ドル(約139.5億円)のデジタル通貨を蓄積したと主張するウォール・ストリート・ジャーナルの報道を引用した。
チェイナリシスは、テロリストに関連するウォレットにラベルを付けるために法執行機関と緊密に連携していると述べ、取引所などの民間企業に対し、顧客の把握に関するデューデリジェンスを実施するよう促した。仮想通貨は透明性があるため、テロ資金供与にはあまり適していないが、たとえ小規模なフローであっても破壊することが依然として重要であるとチェイナリシスは述べている。なお、同社は、ハマス、ヒズボラ、その他のグループに関連する仮想通貨資金の押収に成功したことを挙げている。