Salesforceが顧客向けのNFTクラウドマーケットプレイスを導入

SalesforceがNFTクラウドマーケットプレイスを立ち上げ

顧客管理ソフトウェア大手のSalesforce(セールスフォース)は最近、顧客プラットフォームにおけるユーザーエンゲージメントを促進する、顧客向けのNFTクラウドマーケットプレイスを立ち上げたことが明らかになった。

米国のソフトウェア企業であるSalesforceは2日、ユーザーがデジタル資産を造幣・取引できる試験的なNFTプラットフォーム「NFT Cloud」を立ち上げると発表。TechCrunchの報道によると、Salesforceは新しく立ち上げたNFTプラットフォームにより、顧客とつながり、NFT販売をより身近なものにすることを目的としているとのこと。

フィッシング攻撃からインサイダー取引までの問題解決を目指す

Salesforceは、この新しいマーケットプレイスが、OpenSeaのようなマーケットプレイスを悩ませているフィッシング攻撃からインサイダー取引までの問題を解決することを期待している。

そのため、Salesforceの顧客は、自社ウェブサイトにNFTを掲載でき、バックエンドのセキュリティやスマートコントラクトの作成、認証はSalesforceがすることになり、テスト段階で一部顧客に提供され、その後、10月に正式なローンチが予定されている。実際、Salesforceは新しいクラウドベースのNFTマーケットプレイス設立に向けて準備をしており、共同CEOのマーク・ベニオフ(Marc Benioff)氏が2018年にTIME誌を買収して以来、レガシー出版社は2021年と2022年に広範囲にNFTに関与しているとされる。

さらに2021年には、40人のアーティストのアートワークを集めたNFTコレクション「TIME Pieces」を発表したほか、2022年3月には、イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏が表紙を飾る雑誌の完全版のNFTを発行している。Salesforceの新興技術担当SVPであるアダム・キャプラン(AdamCaplan)氏は次のように述べている。

NFTクラウドが今後どのブロックチェーンやウォレットをサポートするかは明らかにされていない。ただ、このプラットフォームが “データ、コミュニティ、ウォレットを結びつけ、ユーザーが安全で持続可能な技術からデプロイできるようにすることを目指しています。

キャプラン氏はNFTを“デジタルと物理の世界の架け橋”と表現しており、これらのデジタル資産は、すでに小売、メディア、ファッション、消費財など複数の分野で効用を発揮していると主張している。

一方で、NFTトークンに関しては、ブロックチェーン上の所有権の記録で、OpenSeaのようなマーケットプレイスに大きな取引量をもたらしたが、仮想通貨取引所Coinbaseが最近、NFTマーケットプレイスを立ち上げて冷遇されたことから、ブームは終わったとの声もある。