米国は中東紛争のさなかに仮想通貨ミキサーが国家安全保障を脅かしていると主張

米国は仮想通貨ミキサーが国家安全保障を脅かしていると主張

米国財務省は現在、違法行為者やテロ集団が利用する仮想通貨ミキサーの監視と報告機能を強化する新たな規則制定を推進している事が明らかになった。

2023年10月19日(木曜日)付けWSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)の記事は、バイデン(Joe Biden政権が、仮想通貨ミキサーを国家安全保障に対する脅威に指定する予定であると報じた。この動きは、米国財務省のFinCEN(金融犯罪取締ネットワーク)がイスラエルとハマスの戦争状態を理由に、仮想通貨によるテロ資金供与に対する警戒を強化している中で行われたと伝えられている。FinCENは、金融機関に対し、疑わしいCVC(Convertible Virtual Currency:兌換[だかん]型仮想通貨)ミキサーに関連する取引の追跡、報告、さらにはブロックを義務付けるこの新しい法律に対する主張を詳述したNPRM(規則制定案通知)を発表した。

ウォーレン上院議員は100人以上の上下院議員とともに書簡を送付

CVCミキシングは、ランサムウェアエコシステムのプレーヤー、ならず者国家の攻撃者、その他の犯罪者が違法な活動に資金を提供し、不正に得た利益の流れをわかりにくくすることを可能にする重要なサービスを提供する。

イスラエル政府はハマスのメンバーが運営する仮想通貨アカウントをブロックし、バイナンス(Binance)にも同様の措置を講じるよう要請。しかし、非国家主体はデジタルトークンや仮想通貨を活用して、避難民や戦争で荒廃した地域への人道援助に資金を提供している。エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員は、100人以上の上院議員と下院議員からなるグループを集め、ハマスとパレスチナ・イスラム聖戦のテロ活動における仮想通貨資金への疑問を提起する書簡を執筆。

日本語訳:
上院議員28名と下院議員76名がハマスの仮想通貨使用に関して財務省とNSCに宛てたリードレター。これを取り締まるために管理者にどのような追加権限が必要か(ヒント: 彼らの法案)を尋ねている。

上院議員28名と下院議員76名が署名したこの書簡は、テロ・金融情報担当の財務次官ブライアン・ネルソン(Brian Nelson)氏と国家安全保障担当補佐官ジェイク・サリバン(Jake Sullivan)氏に宛てられた。

この書簡は、WSJ記事に言及しており、ハマスとパレスチナ・イスラム聖戦は、2021年8月から2023年6月までの間に仮想通貨で1億3,000万ドル(約195億円)以上の寄付を受け取っており、これらの資金はイスラエル侵攻を支援するために使用されたと言われている。