FBIが最新のハッキング事件の葉後に北朝鮮がいると警告
FBI(米国連邦捜査局)は、4,100万ドル(約60億円)の仮想通貨強盗を暴き、背後には北朝鮮ハッカーがいるとして警告している事が分かった。
FBIは、ステークカジノ(Stake.com)からの4,100万ドル窃盗の首謀者として、北朝鮮のハッカー集団ラザルス(Lazarus Group)による犯罪だと指摘。当NEXTMONEYの特集記事「大手仮想通貨ステークカジノ(Stake.com)が4,100万ドルのハッキング被害に遭う」で報じたように、2023年9月5日(火曜日)未明に、ステークカジノのホットウォレットにリンクした複数の不規則な取引にフラグを立てたことでハッキングが明らかになった。翌6日(水曜日)にFBIが発表した公式声明によると、デジタル通貨の世界に衝撃を与えたこの強盗は、2023年9月4日かその前後に発生したという。
多発するサイバー犯罪ネットワーク
APT38 としても知られる北朝鮮サイバー軍のラザルスグループは、いくつかの注目を集めた国際的な仮想通貨強盗に関与したことで悪名を高め続けている。
今回の最新事件に対するFBIの捜査により、北朝鮮のサイバー攻撃者が仮想通貨エコシステム内での複数の窃盗に関与しているという、サイバー犯罪活動の不穏なパターンが明らかになった。
2023年だけで、これらの北朝鮮の関係者は、不正に入手したデジタル資産で2億ドル(約295億円)以上を窃取。この憂慮すべき数字には、2023年7月22 日頃にAlphapoと CoinsPaid から盗まれた6,000万ドル(約88億円)に相当する仮想通貨と、2023年6月2日頃にAtomic Walletから略奪された1億ドル(約147億円)の仮想通貨が含まれているものの、これらに限定されていない。これは、サイバー犯罪の分野におけるラザルスグループの大胆さと卓越性の明らかな証拠である。
FBIは北朝鮮サイバー軍による悪意のある活動を監視
ラザルスによる悪意のある活動は、米国当局は見逃しておらず、FBIは以前、ハーモニー(Harmony)のホライゾン・ブリッジ(Horizon Bridge)やスカイ・メイビス(Sky Mavis)のロニン・ブリッジ(Ronin Bridge)などのプラットフォームに対する北朝鮮の攻撃に関連する警告とサイバーセキュリティ勧告を発表している。さらに、米国財務省外国資産管理局は2019年にラザルスグループを制裁している。
なお、FBIは北朝鮮の不法行為に対抗するという決意を堅持しており、サイバー犯罪と仮想通貨窃盗の摘発と闘いを継続することを誓約している。