ロシア銀行がデジタルルーブルのパイロットプログラムを拡大を発表
ロシア中央銀行は、デジタル通貨のパイロットプログラムを拡大し、9,000人の個人と1,200社の企業を組み込むことを目指しQRコードによる支払いなど、デジタルルーブルの新機能がテストされ、2025年後半までに本格導入される事がわかった。
ロシア銀行は、デジタルルーブルのパイロットプログラムの拡大を正式に発表し、CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)の導入が大きく進展していることを示した。この取り組みで、最大9,000人の個人と1,200社の企業を組み込むことを目指しており、QRコードによる送金や支払いなどの新機能がテストされる。現実世界のシナリオでデジタル取引をテストするための堅牢なフレームワークを示している。2025年後半には、すべてのユーザーへの完全導入が予定されており、ロシア下院金融市場委員会のアナトリー・アクサコフ(Anatoly Aksakov)委員長は、制裁が続く中、このデジタル通貨の需要が高まっていることを強調し、デジタルルーブルの将来に明るい兆しがある事を示唆。初期段階では参加者数が限られているため、インフラを適切にテストできると説明したうえで、次のように述べている。
2025年後半から、あるいは年末にかけて、もし事件など起きなければ、デジタルルーブルは本当に普及し、望む人なら誰でも利用できるようになるだろう。
国際制裁による早急な代替支払いソリューションが求められている
ロシアに対する国際制裁により、堅牢なデジタル通貨の必要性が高まり、デジタルルーブルの導入を加速させる説得力のある根拠が提示されている。
従来の銀行チャネルが制限を受ける中、早急な代替支払いソリューションが求められており、同氏は、これらの経済的圧力から需要が大幅に増加したと指摘。今後数年間で関与が大幅に増加し、プログラムが拡大し続けるという同氏の主張は、採用されている適応戦略を強調している。
同銀行は、大きな混乱がなければ、2025年後半までにデジタルルーブルが広く導入されることを目指しており、通貨の使いやすさを高めるだけでなく、国内の全体的な金融安定性を高めることも目的としている。同氏の発言は、未来への明確なビジョンと共鳴しており、日常取引にデジタル通貨を統合する勢いが持続していることを示している。