中国・天津省が電気料金値上げで仮想通貨マイナー撲滅を目指す

中国・天津省がマイニン業者に電気料金値上げのペナルティ

中国北東部の港湾経済都市を有する天津省は、中国政府が仮想通貨業界根絶に苦労している事を受け、仮想通貨マイニング業者向けに電気料金を引き上げ、マイナーの撲滅を目指している事が分かった。

中国・天津省が仮想通貨マイニング業者に対して天気料金を値上げし、仮想通貨マイニング業者の撲滅を目指している。今回天津省は、他の全省と同様、マイニング業者に対する値上げはあくまでもペナルティであり、活動を推奨するものではないことを繰り警告している。今発表で、天津市発展改革委員会は、電力料金を1キロワット時あたり0.5 元(約10円)引き上げることを明らかにしているが、これはブロック報酬マイナーに対してのみとのこと。さらに同委員会は、マイニング業者のリストをグリッドオペレーター(※送電系統運用者)に送信し、新料金を適用していくとのこと。

容認ではなくペナルティ

仮想通貨マイニング事業者への電気料金値上げの動きは、過去数年間、中国のビットコイン(Bitcoin/BTC)マイニング業界を特徴づけてきた混乱に拍車をかける習近平国家主席政府は、マイニングを違法とし、2021年に始まった取り締まりで数千人のマイナーを国外へ追放した。

ただし、違法にもかかわらず地方自治体はマイナーを取り締まるのではなく、電力料金を引き上げることを選択。今回、天津省の発表からもわかるように、地方自治体は、マイニング事業者が誰で、その場所がどこであるかを明確に知っている。これが、より高い電力料金を強制できる唯一の方法であり、現段階で8州がマイニング事業者に対する電気料金の引き上げを発表している。

一部では、これをブロック報酬マイニングに対する中国の姿勢の軟化と解釈。しかし、2022年初めに独自の利上げを発表する一方で、中国東部浙江省は、値上げはマイニング事業者へのペナルティであり、マイニング活動に対する承認や法的承認ではないと明言している。

中国のBTCマイニングがどの方向に向かっているのか、まだ不明であり、習近平国家主席による取り締まり直後、マイニング活動は大幅に落ち込み、中国はビットコインハッシュレートハブから外れた。しかし、ケンブリッジ・センター・フォー・オルタナティブ・ファイナンスによると、アジアの国は2022年、米国に次ぐ2位に返り咲いている事の深部で何が起ころうとしているのか、市場関係者らも固唾を呑んで(かたずをのんで)見守っている。