オーストラリア証券取引所、2021年までにブロックチェーンプラットフォームを構築

オーストラリア証券取引所、2021年までにブロックチェーンプラットフォームを構築

オーストラリア証券取引所(ASX)が、フィンテック企業のDigital Asset Holding(DA)およびVMWareと協力して、現在の取引所プラットフォームを分散型台帳技術(DLT)に移行させている。

8月26日に発表したプレスリリースによると、オーストラリア証券取引所は、ニューヨーク証券取引所に登録されているDAとVMWareと契約を結び、従来のCHESS(証券取引を管理するコンピューターシステム)のすべてを2021年までに新たなDLTプラットフォームに移行する考え。

ASXの計画とは

2015年に開始したASXは、CHESSのDLTプラットフォームへの移行を順調に進めており、同プラットフォームの割合は3~4割を占めるまでになった。

また、2017年に明らかになったCHESSをブロックチェーンに置き換えるというASXの計画では、トランザクションの高速化、セキュリティの向上、コストの削減などを図る狙いがある。

ASXは当初2020年までに移行を完了する予定だったが、ブロックチェーンの実装に向けたユーザーの開発とテストにより多くの時間がかかり、6か月の遅延が発生している。また、ASX副CEOのピーター・ヒオム氏は、DAとVMWareとの新しいパートナーシップ締結により、「2021年3月から4月に完了を見込むCHESS代替システムの移行が順調に進んでおり、分散型台帳技術(DLT)の可能性に対する同社の信念を裏付けている」と述べている。