SECがマイニング企業MarathonDigitalに召喚状送付
SEC(米国証券取引委員会)は、マイニング企業MarathonDigital(マラソンデジタル)社に対し、召喚状を発行した事が分かった。同ニュースが報じられるとともに、さまざまなマイニング関連株の価値が下落した。
11月15日(月曜日)に発表されたファイリングFORM 10-Qによると、MarathonDigitalは2021年9月30日に終了する四半期に召喚状を受け取った。同召喚状により、同社は米国・モンタナ州に本拠を置くマイニングセンターの1つに関連する文書を提出するよう強制された。同社は仮想通貨を作成していないため、問題は会社の株式提供に関係しているとみられる。
同社は、規制免除された取引において、600万株の制限付き普通株式を発行しており、これらの株式は、モンタナに本拠を置くミニングセンターの設計と建設に関する合意に関連しているとみられている。同社は、SECが「連邦証券法の違反があったかどうかを調査している可能性がある」と述べ、規制当局と協力していると述べている。
SECはマイニング規制に対する権限を持っているのか
SECは通常、仮想通貨を発行するブロックチェーン企業、特にICOを実行し、投資契約を提供する企業を追跡しており、マイニング施設は通常、このカテゴリに分類されていない。
ただし、一部の仮想通貨マイニング契約はSECの権限の下で検討できるため、SECが仮想通貨マイニング会社に対して措置を講じており、これが初めての措置ではない。2015年にSECは、マイニング契約を提供することにより、ポンジースキームを運営する2つの個別の仮想通貨マイニング会社に対して措置を講じている。さらに、2020年6月には仮想通貨マイニング契約を提供するためのマルチ商法ビジネスに対しても措置を講じてきた前例がある。MarathonDigitalに関する今日のニュースは、これらの事件ほど深刻ではないとみられており、一般に提供されているマイニング契約ではなく、1回限りのビジネス契約に関連していると考えられている。さらにSECは、現時点で情報を求めているだけと予測されている。
ニュースの影響を受けるマイニング株価
MarathonDigitalの株価(MARA)は、過去24時間で27%値下がりしており、今回ニュースの影響を直撃し、苦しんでいる。
ただし、株価は、同ニュースだけではなく、別の影響も受けている可能性も指摘されている。同社の価格は、11月15日に5億ドル(約750億円)の債務を発表した後、わずかに下落した。これにより、投資家に現金で償還可能な債券が提供されるようになる。同社はこれらの資金を使ってビットコインマイニングマシンをさらに購入する予定とのこと。