バイナンスCEO、イラン関連の17億ドル仮想通貨フローに関するWSJの報道に反論

バイナンスCEOがウォール・ストリート・ジャーナルの報道に反論

バイナンス(Binance)は、イラン関連の17億ドル(約2,651億円)のフローに関するWSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)の報道に異議を唱えた。

日本語訳:
最近、当社のコンプライアンスプログラムに関する不正確な報道がありました。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は名誉毀損的な主張を掲載しましたが、事実関係を正すための努力にもかかわらず…

バイナンスのリチャード・テン(Richard Teng)CEO(最高経営責任者)は、制裁対象となっているイランの組織に関連する17億ドルの仮想通貨フローを主張するWSJの報道に反論。制裁対象国へのエクスポージャーが96.8%減少したと述べ、従業員への報復措置の主張を否定した。

WSJの記者、アンガス・バーウィック(Angus Berwick)氏、パトリシア・コウズマン(Patricia Kowsmann)氏、ベン・フォルディ(Ben Foldy)氏が2026年2月23日(月曜日)付けで掲載した記事では、バイナンスの内部調査員が10億ドル相当の仮想通貨がイラン支援のテロ組織に送金されたと報告したものの、経営陣がこれらの調査員を解雇したと主張。同日、ニューヨーク・タイムズ紙も同様に、17億ドルの送金を制裁違反と報じた。

ウォール・ストリート・ジャーナルの報道内容とバイナンスの反論内容

これらの記事に対して同社は、記事には虚偽の情報が含まれており、コンプライアンス対応についても誤った説明をしていると主張。

2026年2月23日(月曜日)付の声明で同社は同誌に対し、法律事務所ウィザーズ・バーグマンLLPを介して訂正と完全な撤回を求める正式な書簡を送付。記事掲載前に詳細な質問に回答したが、その回答は最終版の記事に反映されていないと述べている。

同CEOは、最近の報道は元従業員の主張に基づく“歪曲(わいきょく)され、混乱した説明であり名誉棄損に当たる”と批判。同社は、定められた手順に従って必要に応じて当局と連携したと主張している。

この紛争の中心は、『Binance Fired Staff Who Flagged $1 Billion Moving to Sanctioned Iran Entities.(日本語訳:バイナンス、制裁対象イラン企業への10億ドルの資金移動を報告した従業員を解雇)』という記事である。

報道では、バイナンスがイランの制裁に反し、関連調査に携わった従業員を解雇したと主張。これに対してバイナンスは、記事が違法行為と従業員への報復行為を誤って主張していると述べている。同社はこれらの主張を名誉毀損に当たると述べ、訂正が完了するまで記事を削除するよう求めた。

バイナンスは、ある記者が記事掲載前に19件の詳細な指摘と追加の質問を提出。同社は迅速に回答したものの、最終記事には説明が掲載されていなかったと述べ、前CEOのジャオ・チャンポン(趙 長鵬:Zhao Changpeng)氏も、これらの申し立てを否定した。さらに同社は、コンプライアンスに関する懸念を表明した従業員を解雇した事実を否定。一部の従業員の退職は、データ保護および機密保持規則に関する社内調査の結果だと述べている。

バイナンスにおけるコンプライアンス体制

バイナンスは、コンプライアンス調査は営業部門から独立して実施されており、決定は法律と社内手続きに基づいて行われている。

また、20の法域でライセンス、登録または認可を取得。アブダビ・グローバル・マーケットにおいても、FSRA(金融サービス規制庁)の枠組みに基づく認可を取得している。