アナリストがBRICS銀行が単一のデジタル通貨発行する可能性を指摘
トレース・ファイナンスの為替部門責任者エヴァンドロ・カシアーノ(Evandro Caciano)氏は、BRICS諸国(※1)が、BRICS銀行としても知られる新開発銀行によって発行および規制される単一のデジタル通貨を発行する可能性があると指摘している事が分かった。
中国、インド、ロシア、ブラジル、南アフリカによる新興5カ国の事
米国は史上最大の危機に直面しており、近日開催予定の経済圏首脳会議では、米ドルの優位性に対抗するBRICS共通通貨が議論されると多くの人が予想している。
アナリストがBRICSデジタル通貨について語る
カシアーノ氏は、2023年8月18日(金曜日)に掲載されたCNNブラジルとのインタビューで、BRICS諸国がデジタル通貨を開始する可能性について、米ドルがかつてほど安全ではなくなったことは何もないと警告し、次のように語っている。
私たちはアメリカ史上最大の危機に陥っています。これはファンダメンタルズの危機であり、信用機関による格下げによりドルが抑制されている。
多くの人は、8月22日(火曜日)から24日(木曜日)にヨハネスブルグで開催される次期経済圏首脳会議でBRICS共通通貨の話題が議論されると予想。しかし、BRICS関係を担当する南アフリカの外交官は、共通通貨の話題はサミットの議題ではないと述べている。専門家らは、BRICS共通通貨を実現させる方法の1つは、CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)に似たデジタル通貨を利用することだろうと示唆しており、同氏は次のように意見している。
BRICS銀行によって発行され規制される、ブロック内で単一のデジタル通貨を持つことも可能だろう。しかし、この通貨の創設と導入には何年もかかり、BRICS全体でのデジタル通貨の導入は、少なくとも5年から10年かかるプロジェクトだ。
BRICS銀行としても知られる新開発銀行の副頭取兼最高財務責任者であるレスリー・マースドルプ(Leslie Maasdorp)氏も同様に、米ドルに代わるものの開発は“中長期的な野心”であると述べている。