ロシアの政治家がハムスターコンバット批判
ロシア下院金融市場委員会のアナトリー・アクサコフ（Anatoly Aksakov）委員長は、国民の心理を操作し、この種のゲームをプレイすることで最小限の労力で裕福になれると信じ込ませていることから、ハムスターコンバット（Hamster Kombat）はロシアで中止すべきだと述べている事がわかった。
ハムスターコンバットはトンコイン（The Open Network/TON）ブロックチェーンを活用したテレグラム（Telegram）でホストされた人気のT2E（Tap-to-Earn：タップ・トゥ・アーン）ゲームだ。2024年初頭にリリースされるとすぐに人気を集め、2024年半ばまでに世界中で2億5,000万人を超えるプレイヤーがいる。このゲームは、クリッカーメカニクスと仮想通貨管理要素を組み合わせたもので、プレイヤーは仮想通貨取引所を管理するハムスターCEO（最高経営責任者）の役割を担う。
プレイヤーは、デジタルハムスターをタップしたり、毎日のタスクを完了したり、特別なイベントに参加したりすることで、ゲーム内の仮想コインを獲得。これらのコインは仮想取引所をアップグレードするために使用でき、プレイヤーの収益性を高めるものだ。このゲームには、友達を招待すると報酬が与えられる紹介プログラムも含まれており、ゲーム内収益がさらに高まる仕組みとなっている。
プレイヤーのゲーム内コインは、2024年第3四半期のトークン生成イベント（TGE）中に開始される予定の新しい仮想通貨であるHMSTRトークンに交換できるようになる予定だ。この変換により、プレイヤーは獲得したトークンを仮想通貨取引所で取引できるようになり、ゲームに現実世界の価値が組み込まれる。
ロシアの議員はハムスターコンバットを操作的で詐欺的と痛烈批判
ハムスターコンバットの人気は、魅力的なゲームプレイ、戦略的要素、現実世界の報酬の約束によって高まっており、ナイジェリアやイランなどの国で大幅に採用されている。
匿名の開発チームは、教育エンターテインメントプロジェクトを通じて金融リテラシーとユニバーサルベーシックインカムを促進し、世界中で10億人のユーザーに到達することを目指している。ロシアのニュースメディアOreandaの報道を引用したBitcoin.comのセルジオ・ゴシェンコ（Sergio Goschenko）氏の記事によると、ロシア下院金融市場委員会のアクサコフ委員長は、このゲームを操作的で詐欺的であるとして、ロシアでのゲームの運営を停止するよう要求し、インタビューの中で懸念を表明したうえで、次のように述べている。
このようなことは止めなければならない。私の意見では、これは明らかに詐欺だ。国民の心理を操作し、利用している。特に、本当に働きたくないが、最小限の労力でプレイして金持ちになれると夢見ている人たちだ。人々は騙されやすく、簡単に操作され、その他の狡猾な動きもします。時には、これらすべてがインターネット中毒にさえなりかねません。
同氏は、これらの活動が操作的であると表現し、影響を受けやすい人々の脆弱性を強調し、このようなゲームはインターネット中毒につながる可能性があると指摘し、これらの活動の心理的影響を強調した。
