コインベース(Coinbase)ステーキングサービスが大量引き出し
コインベース(Coinbase)のイーサリアム(Ethereum)ステーキングサービスは現在、SEC(米国証券取引委員会)によって起こされた訴訟の余波に対処しているため、顧客の信頼と投資家心理の大幅な低下に直面し、大量引き出しが起こっている事が分かった。
SECによる規制措置によってコインベースでは出金要求が急増。SECはステーキング商品が証券法に違反していると主張している。
コインベースのcbETH償還熱狂
6月6日(火曜日)のSECの執行措置以来、コインベースのステーキングトークンであるcbETH(※1)のかなりの量が償還された。
コインベースを介してステーキングされた資産を表すERC-20規格のユーティリティトークンの事。
ブロックチェーンデータ分析ツールを無料で提供しているDune(旧名:Dune Analytics[ドゥーン・アナリティクス])は、推定 6,570 万ドル(約91.7億円)相当の約 35,810 cbETH が償還されたことを明らかにした。この数字は、Lidoなどの他のステーキングプロバイダーが経験した流出額を上回っている。
償還傾向は6月6日に頂点に達し、コインベースの歴史の中で2番目に高い1日当たりのcbETH償還を記録し、27,280トークンが償還された。業界の人気アナリストのコリン・ウー(Colin Wu)氏は、コインベースがETH流動性ステーキングの点で2番目に大きいプレーヤーであると認めている。
コインベースCEOアームストロング氏はひるまない
規制の圧力が高まっているにもかかわらず、コインベースのブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEOは、6 月 7 日(水曜日)のブルームバーグ投資カンファレンスで、ステーキングサービスは中断することなく継続されると明言している。
同CEOは、進行中の訴訟の結果を待ちながら事業運営は通常通り進められると強調した。コインベースのステーキングサービスが同社全体の純収益の約3%に貢献していることは注目に値し、このプラットフォームはステークされたETHに対して25%という大幅な手数料を課しており、これはLidoによって強制されている10%の手数料よりも顕著に高い点も重要な要素である。
規制上の課題を乗り越え、ステーキングサービスを維持するコインベースの能力は、ステーキングサービスに対する認識を形成し、仮想通貨市場の将来の状況に影響を与えると考えられている。