SECはCoinmeに400万ドルの罰金と停止命令を発行
SEC(米国証券取引委員会)は、アップトークン(UpToken/UP)と呼ばれる仮想通貨の未登録で誤解を招くICO(Initial Coin Offering:新規仮想通貨公開)を行ったとして、シアトルに本拠を置く仮想通貨取引所Coinmeとその子会社であるUp Global Inc.に対して400万ドル(約5.5億円)の罰金と停止命令を発行したことが分かった。
SECは、アップトークンの違法なICOを実施したとして、ビットコインATMオペレーターCoinmeとその事業子会社Up Global Inc.に対して停止命令を出したと発表。Coinme、Up Global、および両社のニール・バーグキスト(Neil Bergquist)創設者兼CEO(最高経営責任者)は、400万ドルの罰金の支払いを命じられた。
CoinmeとUp Globalは、2017年にイーサリアム(Ethereum)ベースの資産UpTokenのICOを実施し、Coinme ATMオペレーションを全米に拡大するための資金を生み出した。
SECは売り出し関与の当事者すべてに未登録証券販売で告発
SECの和解レポートは、2017年のICOにより、365万ドル以上を生成したことを示しており、資金の一部は30台の新しいCoinme ATMに資金を提供し、残りは他の企業目的に使用されることになっていた。
しかしSECは、投資家が騙され、Up GlobalがUpTokenの供給を制限する一方で、Coinme がビットコインATM報酬プログラムに資金を提供するため、トークンに対する一定の需要を生み出し、それがUpTokenの価格を押し上げると信じ込ませたと述べている。ただし、SECは、UpTokenは投資契約として投資家に宣伝および販売されたため、米国の金融法では証券と見なされていると主張。売り出しに関与したすべての当事者は、未登録の証券を販売したとして告発されている。
SEC は最終的に、Coinme とその関連会社が大衆を誤解させ、ICOが365万ドルに対して1,850万ドル(約25億円)を調達したと主張したことを明らかにした。
UpToken ICOに関与した3当事者がSECと和解
SEC は、UpToken ICOに関与した当事者である3事業者すべてに対して告発を平準化し、すべての当事者が和解している。
和解に続いてSECは、CoinmeとUp Globalに対して停止命令を発行し、コインの提供に無期限に参加することを禁止。さらに、バーグキスト氏は、個人的にICOへの参加を3年間禁止されている。民事罰として、Coinmeは25万ドル(約3,400万円)、Up Globalは352万ドル(約4.8億円)の罰金を支払うよう命じられたほか、同氏は15万ドル(約2,000万円)の罰金を支払う予定とのこと。