マーク・キューバン氏、Voyager Digitalを宣伝したとして訴えられる

マーク・キューバン氏が訴えられる

億万長者としても広く知られているNBAダラス・マーベリックスのオーナーであるマーク・キューバン(Mark Cuban)氏は、Voyager Digitalなどのプラットフォームを宣伝したこともあり、この仮想通貨会社が破産手続きに入ったことで、不満を持つ投資家から集団訴訟を受けていることが明らかになった。

日本語訳:
マーク・キューバンは、倒産した仮想通貨融資プラットフォーム Voyager Digital を宣伝したとして訴えられました。

米・フロリダ州南部地区の連邦地方裁判所に提出された申立書によると、億万長者のキューバン氏に対し、集団訴訟が起こされたとのこと。同文書の中で、Voyager Digitalに関する同氏のコメントが引用されており、同氏は自身がこのプラットフォームを利用していると述べていたことから、多くの人がキューバン氏に続いてこのプラットフォームを使っていたとされる。

しかし、2022年にLUNAのクラッシュの波紋が広がり始め、Voyager Digitalもその影響を受けたことで、同社はユーザーの資金を返済できなくなり、破産を申請。実際、プラットフォームが破産を宣言して以降、何十億ものユーザー資金が凍結され、300万人以上の米国ユーザーが利回りを稼ぐために当初プラットフォームに預けていた仮想通貨にアクセスできない状態になっている。

サム・バンクマン・フリード氏との関係とVoyager Digitalの現在

キューバン氏とともに、スティーブン・エリック(Stephen Ehrlich)氏も訴訟に直面しており、エリック氏は以前プラットフォームのCEOを務めていたほか、キューバン氏が同氏のアドバイザーであったことも明らかであり、過去に両者は仕事上の関係であったことを指摘している。

訴訟では同プラットフォームの絶大な成長は、キューバン氏の非常に声高な財政的支援と、米国数百万人のサポーターを誇るプロバスケットボールチームDallas Mavericksの支援に起因するとの声も聞こえている。

一方で、Voyager DigitalはFTXのサム・バンクマン・フリード(Sam Bankman-Fried)CEO(最高経営責任者)が所有する仮想通貨取引会社であるAlameda Research社に16億ドル(約2,132億円)を貸し出していたことが明らかになったことで、FTXはVoyager Digitalに対して3億7,000万ドル(約493億円)の借金があるため、このプロセスを通じて救済を申し出る企業の1つとなっている。しかし、破産訴訟は長引き、今のところユーザーに提供された唯一の救いは、口座にドルを持っているユーザーに対して、8月11日(木曜日)から1日10万ドル(約1,300万円)の引き出し制限が許可され、5日から10営業日の間に資金が処理されるとのこと。

現在でもVoyager Digitalは、NFL(National Football League)のロブ・グロンカウスキー(Rob Gronkowski)選手とブランド大使の契約を締結。さらに、最大のモータースポーツ統括団体NASCARのランドン・カシルという有名なスポーツマンとも契約を結ぶなど積極的にこの分野での活動を拡大している。