ポルトガルの銀行が仮想通貨取引所の口座を閉鎖厳しいし姿勢にUターンか

ポルトガルの銀行が仮想通貨取引所の口座を閉鎖へ

ポルトガルのBCP(Banco Comercial Portugues=ポルトガル商業銀行)は、リスボンを拠点とする仮想通貨取引プラットフォーム CriptoLoja の口座を閉鎖した事が分かった。

仮想通貨に優しい国にとってはUターンのように見えるが、ポルトガルでは、複数のトップ銀が国内で運営されている仮想通貨取引所の口座を閉鎖している事が分かった。CriptoLoja のペドロ・ボルヘス(Pedro Borges)CEO(最高経営責任者)兼創設者は、別の銀行であるサンタンデール銀行(Banco Santander)でも同様の動きを開始したことを確認したとのこと。また、規模の比較的小さな2銀行も公式説明なく、CriptoLoja の口座を閉鎖したという。なお、CryptoLaja と同様に、ポルトガルの他の2つの仮想通貨取引所も、銀行が口座を閉鎖する騒動に直面しているとのことだ。

投資家リスクに備えた銀行の動き

ビットコインATMの設置サービスを手掛けるMind the Coinの創設者Mind the Coinの創設者であるペドロ・ギマラエス(Pedro Guimaraes)氏は、2022年初めにすべてのアカウントが閉鎖された後、新しいアカウントを開設できなかった事を明らかにしている。

世界中の規制当局は、投資家のリスクとマネーロンダリング(資金洗浄)の問題に対処するための取り組みを強化しており、銀行大手のBCPは、当局が「疑わしい取引」に遭遇したときはいつでも、そのことを当局に知らせる義務があると述べている。同様に、サンタンデール銀行の幹部は、貸し手は「リスクの認識に従って」行動すると述べている。

CryptoLajaは潔白を主張

CryptoLaja のボルヘスCEOは、疑わしい取引について当局に常に通知していると述べたうえで、ブルームバーグの取材に対して次のように語っている。

現在、取引所を運営するためにポルトガル国外のアカウントを使用する必要があり、すべてのコンプライアンスと報告手順が守られています。

ポルトガルの銀行による最新動向は、すでに中央銀行のライセンスを取得しているポルトガルの主要仮想通貨取引所に影響を与えている。仮想通貨の利益に対する税金がゼロであるため、ポルトガルは最近、仮想通貨企業やトレーダーが拠点を移す際の避難所となっている。しかし、最近の動きは、ポルトガルの仮想通貨市場における環境の変化と強化を示している可能性があるだけに、目が離せない状況だ。Mind the Coinのギマラエス氏は次のように述べている。

現在、ポルトガルで仮想通貨ビジネスを始めることはほとんど不可能です。