市場が減速するなか、Web3の資金調達が爆発的に増加

Web3への資金調達が急増

スイスを拠点とするブロックチェーンのスタートアップ企業のConsenSys(コンセンシス)は、3月15日(火曜日)、4億5000万ドル(532億円)を資金調達し、企業評価額が70億ドル(約8,276億円)以上になった事を発表した。

ブロックチェーン企業のConsenSysが巨額資金調達を成功させ、企業評価額が一気に上昇したことが判明。これは、2021年11月のシリーズCの2億ドル(約236億円)の調達と比較して、企業評価額が2倍以上になっている。

近資金調達ラウンドは、ブロックチェーンおよびDeFi関連に焦点を当て投資しているParaFiCapitalが主導。さらに、シンガポール財務省が保有し、リー・シェンロン(Lee Hsien Loong:李顕竜)シンガポール首相夫人であるホー・チン(Ho Ching:何晶)氏がCEO(最高経営責任者)を務める投資企業Temasek(テマセク)。テクノロジー特化投資企業であるSoftBank Vision Fund 2(ソフトバンク・ビジョン・ファンド2)、ソフトウェアの開発・販売を手掛けるMicrosoft(マイクロソフト)も今資金調達ラウンドに参加している。参加企業の顔ぶれから、大手企業もWeb3市場を注意深く見守っていることがうかがえる。

再びWeb3へ関心が高まっているのか

ConsenSysは、イーサリアムネットワーク上で実行される分散型プロトコルソフトウェアを開発し、開発者と企業がWeb3上に構築できるようにしている。

Web3企業が関与したのはそれだけではなく、元Metaの従業員によって設立されたAptosは、米国の金融テクノロジーに特化した投資企業Tiger Global、サム・バンクマンフリード(Sam Bankman-Fried)氏率いるFTX VenturesCoinbase Venturesなどの参加を得て、ベンチャーキャピタル企業a16z(Andreessen Horowitz)が主導する2億ドルの「戦略的」投資を完了している。Aptosはレイヤー1システムブロックチェーンを作成しており、イーサリアム(Ethereum)や別のネットワーク上に配置されるのではなく、独自分散型ネットワークとなっている。

2022年2月、イーサリアムブロックチェーンのスケーリングプラットフォームであるインドベースのPolygon Technologyは、4億5,000万ドル(約532億円)の資金調達ラウンドを終了し、130億ドル(約1兆5,373億円)の企業評価を獲得している。サンフランシスコに本拠を置くAlchemyがツールとホスティングを提供した後、Web3に対する関心が急速高まっており、ブロックチェーンとWeb3で取引したい人のために、2億ドルの「シリーズC-1」を調達し、同社の企業評価額は102億ドル(約1兆2,061億円)に上昇している。

ただし、NEXTMONEYの2022年3月7日付け特集記事「メタバースとNFTへの関心が低下しつつある」で報じているように、2021年メタバースおよびNFT(非代替性トークン)への関心が低下しつつあることも浮き彫りになっていたことから、先月からの回復傾向によるものとの見方もできる。

メタバースとNFTへの関心が低下しつつある

2022.03.07

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