カザフスタン政府が違法マイニング業者を閉鎖へ
カザフスタン政府、のFMA(FinancialMonitoringAgency)は、3月15日(火曜日)、数十の仮想通貨マイニング業者への取り締まりを実施し、同国境内で100を超える事業所を家宅捜査し、50社を超える事業社が閉鎖された事を発表した。
カザフスタン政府は、同国内で複数の元公務員と裕福層ビジネスマンが違法マイニングに関連していることを発見。同政府が発表した声明によると、およそ約1億9,300万ドル(約228億円)に相当する67,000台に上るマイニング機器も押収したとのこと。これらの違法活動は、政府に活動を報告しなかったか、違法なエネルギー接続を使用したか、不適切な経済特区で運営されたか、税金や税関を回避したかのいずれかに該当した事業社とのこと。
違法マイニング業者にとっては厳しい環境のカザフスタン
カザフスタンに限った話ではなく、世界的にみても、仮想通貨の採用とその周辺で行われている違法行為は、どちらも急増している。
本日の発表で、FMAは、仮想通貨マイニングにおける違法行為は、カザフスタンの経済安全保障に脅威を与えると述べ、マイニングはエネルギー供給の失敗や不足のリスクを高めると警告している。
違法な仮想通貨マイニングを排除するためにカザフスタン政府は、55のマイニング場の閉鎖を目指し、実際に51のマイニング事業社は閉鎖を余儀なくされている。同国政府が発表した声明は、これらのマイニング業社は同国で上位に位置する裕福な起業家や政治家と提携していると述べている
約228億円相当のマイニング設備を押収
カザフスタン捜査当局によると、調査で押収されたマイニング設備は中国、韓国、シンガポール、トルコ、ジョージアから輸入されており、なかにはこれらの国々からの密輸品も含まれていたとのこと。
FMAは、25件を刑事事件として扱い、約228億円に相当する67,000台を超えるマイニング関連機器を押収。そのうち、およそ40万ドル(約4,700万円)に相当する1,000台以上のマイニング設備が中国から単独で輸入されていたことが判明している。同国では2021年からエネルギー不足に悩まされ続けており、国内の電力消費量は600メガワット/時間も減少したという。
報告によると、カザフスタンはビットコインネットワーク全体のハッシュレートの18%を占めており、仮想通貨マイニングと流通に対する十分な規制を求めている。その背景には、仮想通貨がテロやその他の違法行為の資金調達のツールとして役立つ可能性があるとしている。