リップルがデジタルユーロ協会と提携へ
クロスボーダー決済・送金ネットワークプロトコルを開発する米国のフィンテック企業であるRippleInc.は、中央銀行のデジタル通貨に特化したシンクタンクであるDigital EuroAssociation(デジタルユーロ協会)と提携した事がわかった。
両社のパートナーシップにより、リップルはデジタルユーロ協会と協力し、欧州中央銀行のCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)作成に向けた開発と研究のを加速化させる事がわかった。デジタルユーロ協会の会長であるジョナス・グロス(Jonas Gross)会長は次のように語っている。
リップルとのパートナーシップにより、DEAコミュニティの技術的専門知識を拡張できることに興奮しています。世界中でますます多くのCBDCプロジェクトが高度な段階に達するにつれて、CBDCの技術設計が政策立案者にとって重要な役割を果たします。近い将来、過去数年間は主に研究に焦点を当てていました。
Rippleは、NEXTMONEYの特集記事「リップルがブータン中央銀行と提携でCBDC中央銀行デジタル通貨トライアル開始へ」、「Rippleが英国のCBDC開発促進に焦点を当てたデジタルポンド財団に参加」、「パラオ共和国とRippleが提携し、国のデジタル通貨を開発」などで報じたように、世界中のいくつかのCBDCイニシアチブに関与。英国、ブータン、パラオ共和国も同社と技術的パートナーシップを結んでいる。
欧州CBDCのポリシーと規制が影響を受ける可能性
同社は、ジタルユーロ協会の「サポートパートナー」の役割を果たし、中央銀行のデジタル通貨のブロックチェーンベースの実装に関する技術的専門知識を共有していくとのこと。
2021年10月に同社は、英国CBDCの開発を支援するために、取締役会の顧問の役割を通じてデジタルポンド財団に参加している。Digital Euro Associationの2月11日付の最新ブログによると、リップルとのパートナーシップは、「デジタル通貨と知識交換に関する共同教育の取り組み」を対象としているとのこと。
リップル社は世界中で増え続けるCBDCに多大な努力を注いでおり、現在、パートナーシップのポートフォリオ全体でCBDCに取り組んでいる40人の開発者と研究者がいることを明らかにしている。今パートナーシップは、研究ベースの理論的イニシアチブであることを考えると、デジタルユーロを作成するというヨーロッパ政府自身の取り組みとは直接関連していない。ただし、同社社がパートナーとして、デジタルユーロ協会がシンクタンクとして機能しているため、実際にデジタルユーロが実現した場合、欧州CBDCのポリシーと規制が影響を受ける可能性がある。