Rippleがパラオ政府支援の史上初全国ステーブルコインを開発
デジタル決済ネットワークRippleは、パラオ共和国と提携して独自のデジタル通貨を開発した事を発表した。
Rippleは、依然としてSEC(米国証券取引委員会)との問題が集結しないままではあるが、世界の決済業界を支配する使命を帯びている。11月23日(火曜日)に同社は、パラオ政府とのパートナーシップを締結したことを発表。同パートナーシップは、国境を越えた支払いのための戦略の開発に焦点を当てると報告。同計画の実施は、パラオが世界初の政府支援の国家ステーブルコインを持つことを意味する。
Rippleは、グローバル決済システムの構築の経験があり、2022年前半に全国ステーブルコインを実装する予定で、パラオ政府へ、技術、ビジネス、設計、およびポリシーのサポートを提供していくという。パラオのスランゲル・ウィップス・ジュニア(Surangel Whipps Jr.)大統領は、国の金融革新と技術を進歩させるためのリップルとのパートナーシップに喜びを表明し、国の経済を変革する上でのブロックチェーン技術の可能性を認めて次のように語った。
パートナーシップの最初のフェーズでは、国境を越えた支払い戦略に焦点を当て、国のデジタル通貨を作成するためのオプションを模索し、パラオの市民により大きな経済的アクセスを提供します。
パラオ政府はCBDCではなくデジタル通貨の作成を選択
パラオは、CBDCに変わり、XRP Ledger(XRPL)でデジタル通貨を作成することを選択した。
カーボンニュートラルであり、PoW(プルーフオブワーク)ブロックチェーンよりも120,000倍エネルギー効率が高いことがメリットで、XRPLは、スケーラビリティ、速度、低コストなどの他の利点も提供する。Rippleの中央銀行エンゲージメント担当バイスプレジデントであるジェームズ・ウォリス(James Wallis)氏は、次のように述べた。
私たちは、パラオのユニークな特徴を備えた技術と経験を組み合わせて、国に真の経済的および社会的影響を与える素晴らしい機会があり、気候と環境に対する両当事者の懸念を考えると、このパートナーシップは理想的です。
Rippleのカーボンネット=ゼロゴール
2020年にRippleは、2030年までにカーボンニュートラルに取り組む支払いのためのエンタープライズブロックチェーンソリューションの大手プロバイダーとなる事を目標に掲げた。
その後、同社はブロックチェーン業界の持続可能性を確保するためのツールであるEWゼロを共同作成し、XRP LedgerFoundationがこのツールを最初に使用した。今から約カ月前、NEXTMONEYの特集記事「リップルがブータン中央銀行と提携でCBDC中央銀行デジタル通貨トライアル開始へ」でも報じているように、同社は世界で唯一の二酸化炭素排出量の少ない国であるブータンと提携し、CBDCを開発した事も記憶に新しい。