エルサルバドル国民のビットコインがChivoウォレットから消えていると主張:政府は沈黙

Chivoウォレットからビットコインが消える

ビットコインを仮想通貨法によって法定通貨とする事を可決したエルサルバドルで、公式ウォレットであるChivoウォレットからビットコインが消える事態が発生し、国民の間で不満が広がっている事が新たに分かった。

政府のウォレットが発売されて移行、Twitterユーザーの@El Comisionado氏によって特定された問題が50件以上あったことを示しており、同氏は次のように語っている。

政府は(これらの問題に)対応しておらず、誤りを認めていません。苦情に対応することは、人々が求めていることの1つです。多くの人がお金を取り戻すための返答を数カ月待っていました。


政府の対応に不満を募らすエルサルバドル国民

政府の行動が遅いため、Chivoウォレットユーザー=エルサルバドル国民の間で不安が生じている。

当初から、政府発行Chivoウォレットは、2021年9月の打ち上げの失敗後に明らかになった問題に悩まされてきた。ナジブ・ブケレ(Nayib Bukele)大統領はツイッターで、ユーザーの急増に対処するのに苦労しており、画像キャプチャーサーバーの容量を増やす必要があると述べ、ウォレットの展開が遅れたことを発表。30ドルのBTCインセンティブは他のウォレットに譲渡できず、データプライバシーの問題が発生する可能性があるという主張も聞こえている。Google Playstoreでは、Chivoアプリの評価は最高ではないものの、人口の3分の1がウォレットの使用を開始していると政府は主張している。

コードがオープンソースではないため、Chivoは安全ではなく、誰も検証できないという声が聞こえているほか、@El Comisionado氏は、Chivoウォレットの使用率は、国民らがどのように機能するかを知らないため、政府が主張しているほど高くはないと述べている。

エルサルバドルのハードビットコインスタンス

一部の人にとって、政府の沈黙はビットコインの採用に対する厳しい姿勢を現しているだけではなく、一部では抗議活動も発生している。また、当NEXTMONEYの特集記事「IMFがエルサルバドルにビットコインを法定通貨として使用しないよう警告」でも報じているように、国際機関からの警告があったにもかかわらず、国は前進し、ビットコインを法定通貨に引き上げている。

採用方法についても、「ヴィタリック・ブテリン、エルサルバドルのビットコイン採用方針を批判」で報じているように、イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)を含む主要関係者から、ブロックチェーン技術の精神に反していると批判されている。ほかにもエルサルバドル政府は、企業がビットコインを採用することを義務付け、燃料販売のChivoウォレットのユーザーのみに割引を発表するなど、ビットコイン採用に積極的に働きかけている。ビットコインの購入で利益を得ているにもかかわらず、トップの環境保護論者は、国の弱い電力指標に負担をかけるため、「エルサルバドルが2022年にビットコイン債発行:ビットコインシティを建設」で報じたように、地熱エネルギーでビットコインをマイニングすると宣言し、ビットコインの購入から得られる利益を備えた超近代的な獣医クリニックと学校の建設を発表している。

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